土地開発公社の日本語とは?

2011-02-28 07:06:47 | 議会活動
先日の全員協議会で土地開発公社の予算書の説明がありました。予算書の事業計画として下記の資料が示され簡単な説明がありました。

平成23年度東御市土地開発公社事業計画
〇収益的事業
 公有地取得事業 
     滋野地区保育園建設用地取得  56,959千円
 土地造成事業  
     寺坂住宅団地(3区画)    21,000千円
     白樺住宅団地(3区画)    18,000千円
     菖蒲沢住宅団地(1区画)    6,500千円
     羽毛山工業団地(1・2番) 278,190千円
     上川原工業団地(5番)   159,289千円
     インター東部流通団地(3番)150,000千円
     インター東部流通団地(区画外)15,000千円
     県道東部望月線代替地     31,284千円
     インター東部流通団地(賃貸中)58,520千円
     合 計           794,742千円
〇資本的事業
 公有地取得事業 
     滋野地区保育園建設用地取得  55,300千円


土地開発公社や病院・上下水道事業会計などは一般の市民にはとうていわからない特殊な日本語を使うため、私はこれまでにも悩まされてきました。上記の表から私は土地開発公社の事業には収益的事業と資本的事業があり、さらに公有地取得事業と土地造成事業があるんだなと思いました。

しかしどうして土地取得事業や土地造成事業が「収益」なんでしょうか。土地を買うにも造成するにもお金がかかります。「収益」ではなく「費用」であるはずです。

さらにおかしなことは収益的事業と資本的事業の両方に「滋野地区保育園建設用地取得」が載っている事です。それにしても金額も違っています。そこで「滋野地区保育園建設用地取得が両方に載っているのはどうして」とお聞きしました。

その回答がふるっていました。資本的事業で保育園の用地を取得し、収益的事業でその用地を販売する、その差額1,659千円が土地開発公社の利益だというのです。そして土地造成事業というのは土地開発公社が所有している土地を販売することだというのです。

「保育園建設用地取得」といわれれば土地を買うことだと思います。また「土地造成事業」といわれれば住宅用地を造成することだと思います。これが実は保育園用地や住宅用地を販売することだとわかる方はいったい何人いるのでしょうか。

「じゃあこの土地造成事業というのは、つまり土地を売却するということなんですね」という私の問いかけに対し、担当者はやっと「販売に努力するということです」と答えていました。私が質問しなかったら「収益的事業794,742千円、資本的事業55,300千円」でさらっと流されていました。「販売に努力する」などといった言葉は聞けなかったに違いありません。

こうした特殊な行政用語がなぜはびこっているのでしょうか。協働のまちづくりというからには説明も市民にわかりやすいものでなければなりません。とするなら上記の事業計画も、「公有地取得事業」ではなく「公有地販売事業」であり「滋野地区保育園建設用地販売」であるべきです。「土地造成事業」も「住宅・工場用地販売事業」でなければなりません。

保育園の用地を市に販売することを「取得」と言い、住宅用地を販売することを「造成」という感覚は一般市民には計り知れないものがあります。市民の目線で行政用語を見直す必要があります。

御牧苑改修をめぐるお粗末

2011-02-28 05:35:23 | 議会活動
先日議会全員協議会がありました。その中で御牧乃湯改修関連事業として御牧苑の改修工事の説明がありました。御牧苑とは温泉施設御牧乃湯に隣接して建てられている食堂のことです。御牧乃湯改修に伴いこの施設も改修するというのです。

改修工事は壁や天井のクロス張替え、フローリング研磨・塗装、畳・便器・照明器具交換、厨房などの備品交換など。これによる事業費は2670万円とのこと。ここは現在振興公社が受託して営業を行なっています。私も一度だけ入ったことがあります。

御牧苑の改修は初耳でした。説明を受けた第一印象はお客さんも入らない施設にいまここでお金をかける必要があるのかというものでした。そこで市の担当者に現在の御牧苑の経営状況について質問しました。ところが担当者は答えられませんでした。そこで後で調べて報告するということになりました。

そして全員協議会の最後に再度担当者から報告を受けました。それによれば平成22年度の売上は1800万円、経費は2060万円、260万円ほどの赤字とのこと。利用者は1600人とのことでした。そして今後メニューを見直し大広間での会食を進めることにより利用客を2割増しにするとの計画が発表されました。さらに振興公社から1500万円寄付してもらい事業費にあてるため市の実質的な負担は1150万円と報告されました。

その場はそれで聴き置いたのですが後になってどうしても納得が行かず、担当者に電話をしました。私の質問は1600人のお客さんなら1日4~5人ではないか、なぜそんなに費用がかかるのかというものでした。最初担当者は私が何を言っているか分からなかったようですが、途中で人数を取り違えていたことに気がついたようです。正しい利用者数は1600人ではなく16000人とのことでした。全員協議会であやまって報告をしていたのです。

つまり担当者にしてみれば自分の仕事は改修するだけだから、そこで営業がやっていけるかどうかは眼中になかったわけです。しかしそこに税金が使われるのだからきちんとした根拠が必要です。2650万円の投資をするにあたって現状を理解していない、数字もいいかげん、こんなことでいいのでしょうか。

その後私は時間も遅かったのですが振興公社に行きました。振興公社自身の経営計画を知りたかったからです。ちょうど専務もいらっしゃってお話しをお聞きしました。私の質問は「今でも多くの食堂やレストランは四苦八苦している、そんな中、どうやってお客さんを2割も増やすことができるのか」という至極当然のものでした。

ところが具体的なものは何もありませんでした。お話しは「地ビールレストランでやっているようなメニューを導入したい」、「改修で道路から見えるようになるから認知度も高まるからお客さんも増えるのではないか」などといった希望的観測にとどまっており、具体的計画とは程遠いものでした。

私はさらに「売上1800万円で経費が2060万円とは過大だ、経費の内容を教えてほしい」と質問。その結果仕入れ費用が480万円で一般管理販売費が1200万円、その大部分が人件費ということでした。ここで働いている人は社員1名、パート5人、シルバーさん1人の7人とのこと。「それにしては人件費が多すぎないか」との問に「御牧乃湯の要員も入っているかもしれない」との回答でした。

振興公社からのお話しでは「今回公社も初めて1500万円投資する」とおっしゃっていましたが、それにしてはあまりにも杜撰な計画だと言わざるを得ません。お客さんを2割増にするという大目標を掲げるのであればそれなりの対応策があるはずです。地ビールレストランのメニューを導入するのであれば、外装もこれまでの和風から変えることも必要でしょう。残念ながら経営革新に取り組むという不退転の決意が私に伝わって来ませんでした。

それにしても市長のお話では御牧乃湯は「銭湯的施設」とするはずだったのではないでしょうか。隣接する食堂を改修してさらに営業を拡大するというのは、まさにこれまでと同じフルセット型施設と言えます。これでいいのでしょうか。   

一般質問の準備をしています

2011-02-28 05:22:01 | 議会活動
3月議会での私の一般質問は4日の午後になる見込みです。どのように異論を闘わせるか構想を練っています。これまでの一括質問方式とは異なり一問一答方式では普通の会話同様、質問と回答が何度も繰り返されます。どこで終わりということもありません。相手の対応によってこちらも質問を考えなければなりません。ひとつ一つの議論で何を明らかにするのか明確な目標を持つ必要があります。

これに対し一括質問方式は言いっぱなしでも議論は進みます。ですから3回分の原稿を作っておけばそれで足ります。これに対し一問一答方式では相手の回答に対してどう答えるか即戦力が試されます。

ですから事前の相当問答を考え、それにどのように対応するのかシュミレーションを積み重ねる必要があります。ただ原稿を準備すれば事たれりというわけには行きません。そんなこともあって今回一問一答方式を選択された議員さんは半分でした。私も初めての経験なのでとまどうこともあるかと思いますがチャレンジしたいと思います。

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