一旦ホテルに戻り、チェックインして一休みしてから、再び出発します。
今回は朝食付プランなので、夕食を食べに行きます。地方都市で地元の食材と地元の日本酒を飲食するのも楽しみの一つです。
ホテルの前から、「ぐるっと松江レイクライン」バスに乗り、大橋南詰で降ります。
このバス、約15分おきに、市内主要観光地を循環して運行されているのですが、運行経路が複雑で、はじめて松江に来た人にはわかりにくいと思います。
ここから大橋川沿いに少し歩きます。
大橋川は宍道湖と中海を結ぶ川で、汽水湖の宍道湖は同じく汽水湖の中海を経由して海とつながっています。なので、この川沿いは潮の香りがします。水深は浅く、水はきれいで多くの魚影を見ることができます。
悠然としていて落ち着く場所です。
10分ほど歩くと、目的地に到着しました。「根っこや」です。
ここは地元のみならず各地のおいしい物をおいています。
店内はこんな感じ。今回は大橋川の見える掘りごたつの半個室風の部屋だったので、落ち着いてすごすことができました。
まずはイタリアン風のお通しから。
続いて、季節の地元野菜のサラダ。
しじみの酒蒸し。このしじみは身が大きくて柔らかく、いままでのしじみの概念を覆す逸品です。
今回、さんざん飲み食いしても翌朝快調だったのは、しじみパワーなのでしょうか。
島根牛のローストビーフ。わさびではなくゆず胡椒なのが珍しいですが、肉も柔らかく、脂も適度で美味しいです。
これは石川産白げんげのから揚げ。
からっと揚がっていて、昨年11月に本場、富山で食べたものよりもはるかに美味しかったです。
刺身4種盛り。増し料金でのどくろが追加できるので迷わず注文。
4種はマグロ、スズキ、サワラ、マトウダイ(多分)。いくらと白バイ貝は4種に入っていないようです。
どれも脂がのっていて絶品です。久々に美味しい刺身を食べた気がします。
そして、のどくろの塩焼き。これも絶品。皿に残った汁も非常に美味しく、もったいないと思っていたら、
最後にあら汁にしてくれました。
さばの塩辛。
さばは珍しいですが、食感は潮が効いていて、しいて言えばかつおの酒盗に近い感じです。日本酒の肴にはこれだけで充分です。
ところでお酒ですが、最初は生ビール、ここはサントリープレミアムモルツの調達人店で生ビールも美味しいのです。
続いて日本酒、この店は島根の地酒「王祿」を扱う唯一の飲食店ということで、当然「王祿」が充実しています。
「王祿」は2種類飲みましたが、面白いのは「超辛純米」で、飲んだ感じは甘味も酸味もしっかりしていて、これが辛口?という感じでした。
しかし、別の種類「八〇」を飲んでわかりました。基準が甘味も酸味も非常にしっかりしているので、それに比べれば辛口、という意味で、おそらく一般的なただ単に辛いだけの辛口とは一線を画しているのです。
と言うか、これが本来の日本酒の姿なのかも知れません。
このほか、飲んだ日本酒は、「扶桑鶴」「國暉」「月山」。どれもしっかりした味わいで、島根の日本酒のレベルの高さを感じました。
ちなみに、グラス(約1合)単位があるので、いろいろな種類の飲み比べには便利です。欲を言えば、もう少し島根の日本酒の種類を増やしてほしいところ。
そして、料理もそろそろしめの時間です。
おでん。松江はおでんの街、ということでたのんでみました。
そして、十六島海苔のおにぎり。知らなかったのですが、十六島海苔は有名らしいです。いわゆる浅草のりに比べて、岩海苔をそのまま乾燥させた感じです。
最後はしじみの味噌汁。
これだけ飲み食いして一人当たり4000円しないのは、驚くべきコストパフォーマンスで、大満足です。
さて、店を出ると丁度日没の時間です。しかし、残念ながら曇っていて夕日は見ることができませんでした。
一番日の長い時期で、しかも経度が西のため、8時近くにもかかわらずまだ明るいです。
夜の松江の町もきれいで、気候も丁度良く、ホテルまで気持ちよく歩いて帰りました。
<2日目に続く>