弘前城を後に、弘前公園を北側に抜けたところにあるのが、石場家住宅(重文)です。
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ここは、現役の住宅件店舗で、現在は酒屋となっています。店の前には、雪よけの「こみせ」があります。
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ここで、日本酒を購入しました。
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両方とも弘前の地酒で、左が六花酒造の「純米酒 じょっぱり」、右が三浦酒造の「豊盃 特別純米酒」です。
じょっぱりの方はまだ開封していないのでわかりませんが、豊盃は以前から飲んでみたくて、昨晩の宿で飲んでみてやはり美味しくて探していたのですが、取り扱っている酒屋が日曜定休のところが多く、やっと見つけました。
青森の地酒は田酒があまりにも有名ですが、豊盃は、決して負けていないと思います。
ここの看板犬のモコちゃんです。
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そろそろお昼時、弘前はフレンチも有名ですが、今日は先ほどの弘前城のガイドさんに教えてもらった、製麺所直営の店に行きます。
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本当に知っている地元の人しか行かないような小さな店ですが、安くて美味しい店でした。
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ざるうどん+麦とろご飯のセットでなんと550円でした。
次に、あこがれの津軽塗を物色しに行きます。
途中、弘前教会(1906年築)の前を通りました。
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向かったのは、工芸ショップTANAKAさん。
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ここで、迷いましたが津軽塗のお椀を購入しました。津軽塗は何十回も漆を塗って削ることで独特の模様を創り出すので、非常に手間と時間がかかりますが、その分美しさは比べ物になりません。
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ところで、弘前の中心部、土手町の商店街で、こんな看板を見つけました。
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日産のセドリックもローレルも、だいぶ前に生産終了していますが、物持ちが良いというかなんと言うか。
次に向かったのは、弘南鉄道の中央弘前駅(1952年築)。
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駅舎は、昔の商店のようで、いい味出しています。
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これも明治時代に建てられた洋館、一戸時計店の時計塔(1897年築)です。
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こちらは弘前昇天教会(1900年築)。
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昇天教会の裏手に、こんなものがあります。
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A to Z メモリアルドックといいます。
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背後に見える吉井酒造の煉瓦倉庫(1907年築)で行われた、地元出身の現代美術家、奈良美智氏の展覧会を記念して作られたそうで高さ3mの巨大な犬の像です。
そろそろ、帰る時間が近づいてきました。最後に、どうしてもこぎん刺しの小物がほしくて、greenというセレクトショップに向かいました。
こぎん刺しはもともと生活の必要性から生まれたものですが、現在では美しい工芸品となっています。しかし、麻布に非常に細かい刺繍で模様を描くので、手間と時間がかかり、結構いい値段がします。津軽の名産品は手間がかかるものが多いですが、その分本物です。
しかし、ぜひ手に入れたい、ということで、小物を購入しました。
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こぎん刺しのカード入れです。ストラップは弘前駅で購入したものです。青い部分が麻布で、白い部分が刺繍です。刺繍の目が細かく、面積が多いほど値段が高くなります。オリジナルは紺地のようですが、最近ではこのようにいろいろな色があります。
以上で、弘前での観光&買い物は終了。駅に戻り、自転車を返却し、みやげ物を購入します。
今回購入したのは、この2種類です。
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左は、しかないせんべいのらぷる。わかりやすく言えばりんごの果肉の入った人形焼です。
右は、新青森駅で購入した、おきな屋の薄紅百顆。りんごのスライスを砂糖で煮て乾燥させたものです。
初めて訪れた弘前の印象は、来る前は演歌の似合う古風な町でしたが、実際に来てみると、古いものと新しいものが融合した、予想外におしゃれな街という印象でした。
また、街を巡っていて気づいたのは学校と病院が多いこと。これは、文化レベルが高いからではないかと思います。若い人が多いからか、特に街行く人のファッションセンスは、結構高いと思いました。
観光地としては、個人的に名所、食事、名産品、地酒、地の食材、温泉等があることが要素となりますが、弘前はすべてを満足する、数少ない街でした。さくらやねぷたの時期以外でも充分に楽しむことができます。半日程度ではとても周りきれませんでした。
あとは、とても人がやさしく感じました。これは、津軽の言葉の影響が大きいかもしれません。
ということで、また来て見たいと思った弘前でした。やっぱり、できれば次は桜の季節に。
<その4に続く>