平戸島で最後に訪れたのは、平戸教会です。
平戸ザビエル記念聖堂という別名があります。平戸でフランシスコ・ザビエルが布教したことを記念してザビエルの像が敷地内に建てられたことでこの名称があります。
手前にあるステンドグラスの建物はトイレです。
この教会の特徴は、尖塔風の装飾を多用したデザインで、他の長崎の教会がどこか和風の部分があるのに対し、グリーンの外観もありエキゾチックな雰囲気があります。
近代建築のように見えますが、1931年、85年前に建築されたというから驚きです。
内装もなかなか凝っていて、特に柱はオレンジ色の大理石、に見えますが、漆喰に模様を描いている、フレスコ画の技法が用いられています。
平戸島観光の最後を飾るのにふさわしい素晴らしい教会でした。
平戸大橋を渡り、九州本島側に戻り、本日最後の目的地、田平教会に向かいます。
田平天主堂は平戸瀬戸に面した丘陵の上、海に向かって立っています。
昔は海から来た方が便利だったのでしょう。今では道路が教会の後方にできたため、教会の後方から敷地に入る様になっています。
教会の駐車場からは、わずかに平戸大橋を見ることができます。
教会は道路より一段低いところにあるため、地面に伏せたように見えます。
しかし、この後ろ姿の精悍なこと、例えは悪いかもしれませんが、軍艦のようです。後姿が格好良い教会はあまり見たことがありません。鉄川与助は、将来後方に道路ができることを予想していたのでしょうか。
教会の事務所に声をかけ、教会の横を通り、正面に向かいます。
精悍な後姿に比べ、正面はやさしい表情です。帽子の貴婦人という感じでしょうか。
教会の隣にはキリシタン墓地があります。
これまでに長崎の教会を30以上訪問しましたが、ここは建物、敷地、立地等のバランスが取れた、良い教会だと思います。
宝亀教会と共に世界遺産の候補からは外れましたが、それでこの教会の価値が変わるわけではありません。
<その5に続く>