今日は夕方から丸の内のイルミネーションを見に行くことにしていましたが、朝のテレビで迎賓館が一般公開していることを知り、急遽行ってみることにしました。
JR四ツ谷駅から迎賓館方面に向かいます。
東京の木々も結構色づいてきました。
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しかし落ち葉も多く、今年は黄葉と落葉が同時進行になるのかもしれません。
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見学の入り口は西口になります。
和風別館の見学は事前予約が必要ですが、本館と庭園は予約不要で見学できます。
入門すると荷物検査、金属探知機によるボディチェックがあり、入場券を購入して園内に向かいます。
正式名称は迎賓館赤坂離宮、内閣府の管理する施設になります。
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まずは庭園へ。
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ソビエト連邦最初にして唯一の大統領、ミハエル・ゴルバチョフの記念植樹。
ゴルバチョフが大統領として来日したのは1991年4月、木の大きさが33年の歳月を物語っています。
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来日の4か月後、クーデターによりゴルバチョフは大統領を退任、ソ連は崩壊していくことになります。
庭園側から見た本館。建物、庭園はほぼ完全に左右対称になっています。
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噴水越しに、ホテルニューオータニの新館のタワーが見えます。
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迎賓館赤坂離宮のは赤坂御用地の一角にあります。
ここは元は紀州徳川家の中屋敷だった場所で、明治になって宮内庁に献上され、東宮御所として建設されたのが現在の本館になります。
戦後この一角が国に移管され、迎賓館として使用されるようになります。現在は国宝に指定されています。
現在ホテルニューオータニのある場所は江戸時代には井伊家の中屋敷、その隣が紀州徳川家の上屋敷、現在の上智大学が尾張徳川家の中屋敷と、徳川に近い大名屋敷が四ツ谷に集中しているのは、江戸城の防衛の目的と思われます。
江戸城の防衛上の弱点は、江戸城よりも標高の高い西側、まずは西側の門の付近に配下の服部半蔵を配しました。これが半蔵門の名前の由来とされています。
さらに西側の入り口にあたる四ツ谷見附に紀州徳川、尾張徳川、井伊の屋敷を集め、防衛の要としたと考えると納得がいきます。
この3つの屋敷に挟まれた坂はそれぞれから一文字づつ取って紀尾井坂という名前になっています。
噴水を守るのはグリフォンのようです。
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雨樋が銅の輝きなのがきれいです。
造り替えたばかりなのか、緑青がでないよう常に磨いているのか。
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ここで本館内部へ。本館内部は撮影禁止です。
国の重要施設なので、至る所に監視カメラが設置されています。
内部は感嘆するばかりの豪華さ、調度品や材料、様式は外国のものが採用されていて、装飾に鎧兜などの日本のモチーフがちりばめられている感じです。
明治の時代、西洋に追いつけ追い越せだった日本の情勢がうかがわれます。今だったらオールジャパンで日本の技術の素晴らしさを表す建物になるのでしょうが。
本館見学を終えて前庭へ。
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迎賓館赤坂離宮、明治の貴重な西洋宮殿として、現役の国の重要行事が行われる重要施設として、一見の価値ありです。
見学の後、迎賓館前にある、カーブドッチ迎賓館で休憩します。
地下にあり、水盤を囲んだ円形の空間で、値段も手頃でなかなかよい施設だと思います。
ちなみにカーブドッチは新潟にあるワイナリーで、2010年に訪れたことがあります。
温泉施設やレストランがあり、猫もいる、なかなか素敵なワイナリーでした。
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<終わり>