グラバー園の後、すぐ隣にある大浦天主堂へ。
今年は、信徒発見から150周年ということです。ということはこの天主堂が建設されてから150年でもあります。
大浦天主堂から観光客で混雑するグラバー通りを下り、サファイアプリンセス号を見に、長崎港の国際ターミナルにやってきました。
近くで見ても本当に巨大です。
ところで、最近大型客船の巨大化が進んでおり、全高が60mを越える船がざらにあります。一昔前、豪華客船といえばクイーンエリザベスⅡ号でしたが、この船の全高は52m、横浜のベイブリッジはQEⅡが通過できるように橋桁の高さ55mで設計されました。
しかし、上記のように60mを越える最近の大型客船はベイブリッジを通過できず、大桟橋に接岸する大型客船は近年減少しているとのことです。
しかし、このサファイアプリンセス号の全高は54mに抑えられており、姉妹船のダイアモンドプリンセス号ともども大桟橋に接岸が可能です。
この辺に日本製の意地を見た気がするのですが。昨日のコスタセレーナ号は多分大桟橋に接岸できません。
ちなみに女神大橋は65mあるので大抵の大型客船は長崎港に接岸可能です。今のところは。
そろそろ出航時刻が近いため、続々と乗客が乗りこんでいきます。
さて、この後ですが、一旦築町まで戻ることにします。
オランダ坂とかへも行ってみたかったのですが、予想外にグラバー園で疲れたので、次回の楽しみにすることにします。
時間的に16時台で中途半端ですが、夕食をとることにします。
中華街に向かいますが、ほとんどの店が17時~営業で空いている店があまりありません。
その中でも有名店「江山楼 中華街本店」が開いていたので、迷わず入ることにします。
有名店ということでこの時間でも混んでいましたが、10分ほどで席につくことができました。
せっかくなので、特上ちゃんぽんと特上皿うどんを注文。
具が多くておいしいのですが、二人で食べるには量が多いですかね。
さて、まだ時間があるので、もう少し市内を観光します。
長崎電軌で長崎駅前へ。
ここから徒歩で西坂公園に向かいます。
ここは、日本二十六聖人殉教地で、秀吉の禁教令により、神父と日本人26人が処刑された地です。
処刑については、当時の日本は一族郎党全員処刑するような時代で、当時の考えと現在の考えは異なるし、是非については今の基準で語ることはできないと思いますが、悲劇として伝えられています。
敷地内には、エレキングのような塔を持つ教会があります。
訪れる人も少なく静かな場所でした。
次に、八千代町から長崎電軌に乗り諏訪神社に向かいます。
長崎くんちはこの諏訪神社の神事ですが、背景には住民を氏子とすることによりキリシタンを一掃する狙いがあったといいます。
ここも猫が多い場所です。
しっぽの短さが長崎猫です。
珍しくしっぽの長い猫が。
石段途中の石畳広場。長崎くんちの奉納踊りはここで行われます。
振り返ると、かなりの高さです。
拝殿へ参拝し、諏訪神社を後にします。
石段の途中に先ほどの猫がまったりしていました。
諏訪神社が、今回の旅行最後の訪問先です。
ところで、今回、長崎出身のフォークデュオ、グレープの「紫陽花の詩」「女郎花」の歌詞に出てくる場所を結構巡りました。
どのような場所か興味があったのですが、大体の雰囲気と立地を把握することができました。
ここから長崎電軌で築町に戻ります。
荷物をコインロッカーから引き出し、長崎空港に向かいます。
長崎空港への橋を渡り、空港に到着。
ここで、かさばるおみやげを購入します。
さだまさしさん監修という糖庵の「かすていら」。
普段からカステラを良く食べるわけではないので良くわかりませんが、確かになめらかな感じがします。
もう一つ、須崎屋の五三焼き。一日に作れる数が限られる限定品とのことです。これは、高価なだけあってさすがにおいしいです。カステラ素人でもはっきり違いがわかります。
そして、帰ってからの夜食用に岩崎本舗の角煮まんじゅう。
帰りは20時25分発のJAL616便。+1000円のクラスJを予約しています。
クラスJは初めてですが、座席の幅もピッチも広く、シートバックの角度も最初から少し倒れており、快適さが全く違います。これで+1000円は非常にお得です。
ほぼ時刻通りにスポットを離れます。
しかし、しばらくそのまま動かないので、最初は待機指令が出ているのかと思いましたが、一度離れた牽引車が再び機体の下に入っていくのをみて、なにかトラブルが起きていると知ります。クラスJは機体前部のため、翼に邪魔されず外の様子を見ることができます。
すぐに機長からアナウンスがあり、補助エンジンの調子が悪くメインエンジンを起動できないためいったんスポットに戻り地上設備でメインエンジンを起動するとのこと。
どうも機内が暑いと思っていましたが、補助エンジンの不調で空調が作動していなかったようです。機内前方はそれほど度もありませんでしたが、後方は相当暑かった模様です。間もなくスポットに向かい移動を始めましたが、突然機内の照明が落ち、アナウンスも途切れる事態に。
補助エンジンが完全に作動しなくなったようです。
スポットに戻り、何やら車両が近づいてきて作業開始。多分メインエンジン軌道に必要な圧縮空気を供給する車両でしょう。
15分くらいでしょうか、メインエンジンが起動したようで、空調も照明も復帰し、改めてスポットを離れ、約一時間遅れで今度は滑走路まで向かいます。
途中、機長から改めて、補助エンジンの不調でメインエンジンには何の問題もなく、羽田までの降り途には問題ない旨説明がありました。
しかし、今度は滑走路手前まで行ったものの、なかなか離陸しません。
やがて、後発のソラシドエアが先に離陸していきます(9月に乗った便です)。
すると、再びアナウンスがあり、どうしてもこの機を降りたいといっている客がいるのでまたスポットに戻るとのこと。どうも、機長の説明に納得ができないとの理由のようです。
ここからスポットに戻るには滑走路を通る必要があるため、すべての離発着が終了するまで待機していた模様です。
しかも、すでに燃料をだいぶ消費したため給油をする必要があり、しかも長崎空港の利用時間は22時までなので、今後のことはまた連絡するとのこと。
スポットに戻ると、降りたのは十数人いたでしょうか。他に事情があって降りた人もいるのでしょうが、結構多かったのが意外でした。
まあ、個人の考え方、感じ方は異なるのでそれに是非を言うつもりはありませんが、機長の説明はクリアだったし、機長が死にたいとでも思っていない限り、少しでもリスクがあるのであればフライトを強行する理由もないわけです。リスクがあるのであれば二度もスポットに戻ってまでフライトするわけがないと思うのです。
では、航空会社のいうことを信じるのか、と言われれば答えはYES。信じないのであれば最初から飛行機に乗りません。
以上が飛行機に残る判断をした理由です。
スポットでは給油車と先ほどの圧縮空気供給車やってきました。当然ですが、給油中にエンジンをかけるわけにはいかないので、先に給油をしてからエンジンを起動します。
結局約二時間遅れ、22時30分ころにやっと長崎空港を離陸し、何の問題もなく羽田に到着しました。羽田のスポットに駐機したのは23時58分、約4時間搭乗していたことになります。一般席だったらかなりきつかったと思いますが、クラスJだったのが不幸中の幸いでした。
もう一つ不幸中の幸いは、羽田まで自家用車で来ていたこと。いかに羽田とはいえ0時を回っては公共交通機関はありません。
と、最後の最後にトラブルに見舞われましたが、何とか帰ってくることができました。
面白かったけど、今回の旅行は非常に疲れました。
<おわり>