ピアース・ブロスナン、
最近、良すぎですよ(笑)まいりますよ。
「愛さえあれば」78点★★★★
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デンマークに暮らす
イーダ(トリーネ・ディアホルム)は
娘の結婚式のため
イタリア南部のソレントに行くことになった。
しかしその矢先に、ある事件が勃発。
動揺した彼女は
コペンハーゲン空港の駐車場で
車に衝突してしまう。
その車に乗っていたのは
なんと娘の婚約者の父フィリップ(ピアース・ブロスナン)だった――。
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あのスサンネ・ビア監督が
風光明媚なイタリアを舞台に
コテコテのラブストーリーを?!――という驚きを
「いやあ、やっぱりただ者ではない!」という
喜びに変えてくれる116分。
ウディ・アレンの海外名所シリーズのような(笑)
伸び伸び感あり
しかしストーリーテリングの妙は不動です。
冒頭、含みあるシリアスふうなシーンで「お、きた、やっぱり」となり、
しかしそこから明るく輝くイタリアの風景に飛ぶ。
そして娘の結婚式までの家族の悲喜こもごも・・・と、
よくある題材ながら
それぞれが抱えるちょっとした、いやけっこう大変な問題を
大事でなく小さなさざ波として描き、
コミカルさと温かさを保ちつつ、
「こうきたか!」に持っていく。
気難し屋役のピアース・ブロスナンと、
おおらかな(いやちょっと抜けてる。笑)ヒロインの
出会いから噛み合わないやりとりが笑えますわ。
しかしピアース・ブロスナン、
最近、良すぎです(笑)
脚本家も「しあわせな孤独」からのコンビで
考えてみれば
ビア監督、いつも男女の深い話を描いてきたもんね。
新婦の見せ場でのセリフにもズキュンときた。
総テーマは
わかっちゃいるけど難しいこと
「あなたは、自分を偽らずに、生きていますか?」ですねえ。
「結婚パーティー」ものは
“家族”を描くのに最適なのでしょう、良作が多い。
パッと思いつくのは
アン・ハサウェイの「レイチェルの結婚」、
「アナザー・ハッピーデイ ふぞろいな家族たち」もなかなかよかったな。
★5/17(金)から全国で公開。
「愛さえあれば」公式サイト