twitterで
「SFって言うな(ウケが悪くてヒットしないから)」とか
映画会社が言ってるとかいうつぶやきみたけど


なんで?
いいSF、最高じゃん?

「オブリビオン」73点★★★★




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2077年の未来。

地球はエイリアンの侵略を受け、
戦いには勝ったものの、土壌は汚染され壊滅。

生き残った人類は、ほかの惑星に移住している。

そんななか
地球をパトロールするため
ジャック(トム・クルーズ)と妻(アンドレア・ライズブロー)は
唯一、地球に残って仕事をする日々。


そんなある日、
パトロール中のジャックは
地上に墜落した宇宙船を発見する。
そのなかには
なぜか見覚えのある美女(オルガ・キュリレンコ)


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ワシ好みの古典派&切ない系SFで
想像以上によかった。


いろんな過去SFの要素が入ってはいるんだけど、
うまく消化し、きれいにまとめている。

大きな舞台装置に、きちんと魂が入ってる感じしましたね。


舞台となるのは
大きな戦いのあと、静かに荒廃する地球。
「ナウシカ」のような、暗示的でもある未来。
そのなかで
徹底的にクリーンで無味乾燥な未来住宅で、日々を過ごす主人公たち。



白物家電のようなスッキリした綺麗さが
独特の世界をまとっていて
すごく印象に残ります。

シチュエーションが
ピクサーアニメの「ウォーリー」に似てるよな、とか
そこに大友克洋のマンガそっくりの
ポット型無人兵器が登場したり、
もうとにかくいい意味で
いろんな
「おっ」に包まれるんですよ。

そして主人公の信じていた世界が逆転する事実が明らかになり、
さらに主軸となるのは、ラブストーリーだという。



ちょっとネタバレかもしれないけど
SFへの思いや精神性も含め、
ダンカン・ジョーンズ監督の「月に囚われた男」を
潤沢な予算を使って作った感じ、という印象が
すっごくしました。もちろんいい意味でね。

いつも熱いトム・クルーズも
ここではCOOLな印象でしたねえ。


大仰なディザスター系&終末系が好きな番長ですが
そうしたテイストにさらに、こういう魂が入ってるSFを
もっともっと望んでいます、ハイ。


★5/31(金)から全国で公開。
「オブリビオン」公式サイト