この映画のエライところは
宣伝や予告編で「過激です」と
ウソなく言っているところですね。
「渇き。」57点★★★
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ある事件で警察を退職した
元刑事の藤島(役所広司)は
妻とも離婚し、
汚いアパートで酒を浴びるように飲み、
自暴自棄な日々を送っている。
そんなある日、別れた妻(黒沢あすか)から
娘の加奈子(小松菜奈)が失踪したという連絡が入る。
娘の行方を追ううちに
彼は我が子の別の顔を知ることになり――?!
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「告白」の中島哲也監督の新作。
やたら扇情する映像は
中島監督らしいというか、
「告白」にも通じるところありますね。
とにかく冒頭から主人公の元刑事(役所広司)が
「世の中のリア充を片っ端からぶっ殺す!」みたいに
世間に毒づき、唾吐き、
まあその存在自体が暴力的。
そして話も
クスリに売春に、暴行に、暴力団に殺人・・・と、そっち方面揃い踏み。
モラル崩壊、どぎつい描写に終始し、
見る人を嫌な気分にさせるのが目的じゃ!文句あっかワレ!という感じ。
まあ制作陣も役者も、よくみなさんやったよなあ、と思いますが
肝心の話の中身が
意外に浅いのが残念。
いなくなった娘を探す、とか
ミステリー方向に行くのかと思ったけれど
ひたすら“可愛い顔して
実は悪魔のような娘”って話だし
これで
根底にホントの愛とか、何かが見つかればいいのだけど
そこまでいかなかったんですよね。
ただ、演じる役所広司氏は、マジで振り切れててスゴイ。
韓国版「オールド・ボーイ」のチェ・ミンシクがダブりました。
★6/27(金)から全国で公開。
「渇き。」公式サイト