これは驚いた。
「君が生きた証」75点★★★★
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やり手広告マンのサム(ビリー・クラダップ)は
大学生の息子ジョシュを、
突然の事件で失ってしまう。
2年後。
会社も辞め、荒んだ生活を送るサムは
息子が生前に書きためていた曲の存在を知る。
サムは息子の曲を
ギターで弾き、歌うようになるのだが――。
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亡くなった大学生の息子の遺した歌を歌うことで、
自分を取り戻していく父親の話。
なんとなく読める感じ、します?
いやいや、ここはダマされたと思って観てほしい。
まずは
あらすじ通りの順当な展開。
それでも音楽が非常によく
息子の曲に反応した若者とバンドを組むことで
「おっさん、息子の生きた証を噛みしめてるのね……」と
中盤にも差し掛からないうちから、
正直、かなりウルッウルきた(笑)
しかしですね、
ここから、意外なオチが待っているのだ。
見る人の気分がガラリと変わる、覆る。
これが巧いんですわ。
実際「えっ?」とそこから
心離れてしまう人もいるらしいんですが
ワシはこのテクニック、好きですね。
映画を使って、人の心を操ることができる
かなりの手練れによる作品だ、と思ったら
「ファーゴ」などで知られる
個性派俳優ウィリアム・H・メイシーの
監督デビュー作だそう。
これ以上腑に落ちることはありませんでした。
あれ?腑に落ちるって言葉、正しいんだっけ?(笑)
★2/21(土)からヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテほか全国で公開。
「君が生きた証」公式サイト