「おおかみこどもの雨と雪」に近い要素が多いかな。
「バケノモの子」69点★★★★
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母の突然の死で
居場所をなくしてしまった9歳の少年(声・宮あおい)は
渋谷をうろついているうちに
異世界に住む
バケモノの熊徹(くまてつ。声・役所広司)に遭遇する。
そしてバケモノの住む世界
「渋天街(じゅうてんがい」に迷いこんだ彼は
剣士である熊徹に
九太という名前を与えられ
弟子になれと言われるが――?!
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細田守監督の新作アニメーション。
子どもと親、異界と動物と人間界の交差などは
「おおかみこども~」に近く
和を意識したバトルは
「サマーウォーズ」を、もっと江戸にした感じ。
テーマはずばり
子どもの成長、でしょうね。
主人公の9歳の少年・九太が
17歳に成長するまでがメインに描かれます。
最初はヒネて、こまっしゃくれた
どうしようもないガキなんですが(笑)
これが、いい若者に成長していく。
最近、周囲の子どもがどんな大人になるのか、
あまり希望が持てるような要素がなかったので
(そんなに接してないからだろうけど。苦笑)
「こうやって子どもとは、うまく成長するものなのかもな」と
少しだけ期待できる気持ちになりました。
それに
見慣れた渋谷の繁華街と、
中華っぽい異界とを行き来するのは
なかなかファンタジックで楽しい。
異界の描写は長崎かそのあたり、
やや「千と千尋」っぽいイメージもあるかな。
声優陣がすごくて
成長した九太の声を染谷将太、
異界で彼を助ける仲間達にリリー・フランキーに大泉洋やら
重要人物に広瀬すずも登場するなど(敬称・略です)
まあ豪華。
しかも熊徹の声を
役所さんがやってるとは気づかなかった。
若々しくて、さすがの演技です。
ただ
全体的に「ここ!」という要素が薄いかなとは
感じました。
あと
資料を細かく見たら
キャラクターデザインが貞本義行さんでないんだ、とちょっと驚いた。
バケモノ系はともかく、人物はかなり踏襲してるよね。
ともあれ。
お子さんいらっしゃる方、子育てに悶々とされている方には
特に効くかもしれません。
★7/11(土)から全国で公開。
「バケモノの子」公式サイト
そして超・余談。
こうして振り返ると、昔の点数が高い!(笑)
いえ、
「おおかみこども~」めちゃくちゃよかったし、充分値するし
決してテキトーにつけてるわけではないのですが
去年「ゴーン・ガール」が80点だもんねえ。
何か基準軸がいったんずれるとね・・・
どこかで整理したほうがいいかな。ま、おいおい……