これは
ため息が出るほど、美しい……!


「キャロル」79点★★★★





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1952年、ニューヨーク。


クリスマスを控えたある日、
高級百貨店で働くテレーズ(ルーニー・マーラ)は
店内に入ってきた一人の女性から
目が離せなくなる。



彼女の名はキャロル(ケイト・ブランシェット)。


6歳の娘のクリスマスプレゼントを探しているという。


応対したテレーズは
キャロルと親しくなっていく。


だが
裕福な夫の妻として何不自由なくみえたキャロルには
ある秘密があった――。

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映像すべてが美しいんですが
キャロル役のケイト・ブランシェットが
とにかく美しい!


毛皮のコートをさっと羽織る様も

しっとり甘い声色も

“優美”がそこに定着させられたようで


彼女に魅了されるテレーズ(ルーニー・マーラ)がまさにそうなったように
その全てから、目が離せない。

そのことが
このラブストーリーを
説得力あるものにしているんですねえ。


二人が最初に出会う場面は、胸に刻まれる名シーン!


まあ見事だなあと思いました。
トッド・ヘインズ監督は
「エデンより彼方に」(02年)でもかなり作り込んだ
1950年代の美しさを扱っていたけれど

あれから13年を経て、
頭の中を映像に変換する技を
より磨いたんだなあと思いました。

もちろんそれに伴う中身もうまくできている。

想い合っているのに、なかなかつながらない二人の
じれったいドキドキの裏で
「げっ、あの人は、〇〇だったのか!」

「あのシーンはここにつながっているのか!」

驚きも味わえます。
それに監督、今回は当時の“写真”を
イメージの基にしたそうで
あのヴィヴィアン・マイヤーの写真も
参考にしたそうです。うわお!

どんな人もうっとりさせる、罪な映画だと思います。


★2/11(祝・木)から全国で公開。
「キャロル」公式サイト