じわじわと、効く。

「レッドタートル ある島の物語」72点★★★★





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嵐のなか
荒れ狂う海に放り出された男。



九死に一生を得た彼は
無人島に打ち上げられる。


材木を集め、いかだを作り
島から出ようとするが



なぜか、いつも海上で
いかだが壊れてしまう。

あるとき男は
その原因らしき存在に出会うのだが――?

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スタジオジブリがフランスと組んで作り上げた
アニメーション。

高畑勲監督が
マイケル・デュドク・ドゥ・イット監督の短編アニメーションに
惚れ込んだことが、ことの発端だそう。

トーンを抑えた色合い、淡さが美しく、
人物の絵もシンプルでいい。
マイケル監督は絵本も手がけているそうで、
確かにヨーロッパの絵本のような
オトナなアニメーションです。


見た後は「??」


意外とずっと心に残り
じわじわと効くタイプだと思う。

伝わったのは
人間




生きて、やがて死ぬだけの存在だ――ってこと。

決して悪い意味じゃなく、
シンプルな哲学で

物悲しさもあるけれど、
魂を洗ってもらったようなすがすがしさを感じました。


出てくるカニさんたちが、
ジブリっぽくて微笑ましい(笑)
ただこれ、子どもに見せると
「なんで?」「どうして?」と
質問攻めに合いそうだ。





そのあたり、やはり高畑監督の
「かぐや姫の物語」に似てるかもしれません。

★9/17(土)から全国で公開。
「レッドタートル ある島の物語」公式サイト