見るべーし!(笑)
「スウィート17モンスター」79点★★★★
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ネイディーン(ヘイリー・スタンインフェルド)はイケてない17歳。
同じようにガキんちょからスタートしたのに
うまく立ち回って“勝ち組”になった兄貴(ブレイク・ジェナー)を
憎悪し(笑)
空回りし、突飛な行動をしては、
いつも母親や周りを困らせている。
彼女の唯一の理解者は
親友のクリスタ(ヘイリー・ルー・リチャードソン)だけだった。
だが、ある日
クリスタが兄貴と恋に落ちてしまい――?!
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いやあパンチと気の利いた映画っす!
イケてない女子高生の青春が、
誰もが通るあの時代の痛みを思い出させて、ある意味キュン死(笑)
“こじれた”ティーンはいくつも描かれてきたけれど
このネイディーンは
“イケてない”のにえらく存在感と破壊力があるというか(笑)
いわゆる「青春の暗黒時代」、今ふうにいえば「黒歴史」?のリアルさがすごい。
ファッションセンスもズレているし(鹿柄のセーター・・・笑)
口を開けば皮肉ばかり。
そんな彼女と先生(「グランド・イリュージョン」のウディ・ハレルソン!)のやりとりが、実にいい。
「先生!私、いまから自殺するから!」
「わお。それは驚いた。先生もいま遺書を書いていたところなんだよ・・・」みたいな(笑)
あざとくない、でも自然にハズした呼吸。うまい脚本だー。
そして、自分に好意を持ってくれてる男子には目もくれず
学校の人気者男子に、あらぬ妄想を抱いてしまうネイディーン。
学校に行きたくないとダダをこね、
母親の職場に連れてこられるネイディーン。
・・・結局、図体のでかい子どもなんですよね(笑)
自意識過剰で、セルフイメージと現実とのギャップに苦しみ
自分を愛してくれる人がいるのに気づかない。
でも、それが17歳ですから!
自分の居場所、ハマる相手になかなか気づかないのが、この時代ですから!
いや、いまでもこじらせ続けてる人もいますから!(誰のこと?ガーン!)
「17歳でここまで気づけば大ハッピーだよ!」と
背中をボンッ!って、してあげたくなります。
★4/22(土)からヒューマントラストシネマ渋谷、新宿シネマカリテほかで公開。
「スウィート17モンスター」公式サイト