予想以上におもしろかった(笑)
「セラヴィ!」72点★★★★
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ウェディングプランナーのマックス(ジャン=ピエール・バクリ)は
この道30年のベテラン。
彼は17世紀の城を貸し切っての
ゴージャスな結婚式を仕切ることになる。
大勢のキッチンスタッフやウェイターを雇い
式の当日、朝から大忙しで準備が始まるが
しかし、次から次へとトラブルが起こる。
いったい、どうなっちゃうの?!
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「最強のふたり」監督コンビによるコメディ。
ある場所での、ある一日の出来事が、
数人の視点で切り取られつつ、現在進行形でスピーディーにテンポ良く進んでいくという
厳密には違うかもしれないけど
「グランド・ホテル形式」とも言えるんじゃないかなあと思う。
三谷幸喜氏の「THE 有頂天ホテル」(←西田敏行さんのあのシーンに爆笑した!笑)を
ちょっと思い出したなあ。
舞台となるお城はまあゴージャスの極みで
しかし
起こるトラブルは、まさにこの世の厄災を集めたような(苦笑)
多国籍な従業員たちはどこか頼りなく
バンドヴォーカルは「オレさまオンステージ」を繰り広げ(苦笑)
メイン用の肉は腐り、バンドメンバーは倒れ、
新郎の度を超えたスピーチに、さらに停電が――?!
いったい、どうなっちゃうの?(笑)
そして、やっぱり「最強の~」監督、
ただのドタバタでは終わらない。
従業員たちのダメさについにキレたマックスは、
しかし最後の最後で、彼らの思いがけないどんでんをくらうんです。
結局、自分が彼らを
「労働者」という型にはめていたことに気づく、という。
多国籍国家フランスの光と影、そして
我々にも無関係ではない雇用問題なども、この映画はほんのり示唆している。
なかなかでございます。
★7/6(金)から渋谷シネクイント、新宿シネマカリテほか全国で公開。