イケてないとか、こじらせとか、スクールカーストとか、
従来の基準で分類できない新しさ!
「ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー」74点★★★★
**********************************
親友として高校生活を送ってきた
モリー(ビーニー・フェルドスタイン)と
エイミー(ケイトリン・デヴァー)。
二人はそれぞれ崇高な将来の目標を持ち、
恋にうつつを抜かすパリピー同級生たちを尻目に
高校時代のすべてを勉学に費やし、
輝かしい未来を勝ち取った――――
はずだった。
が、卒業を前に
二人はパーティー三昧だった同級生たちが
同じくらいハイレベルな進路に進むことを知る。
愕然とする二人は失った時間を取り戻すべく、
イケイケな同級生の卒業パーティーに乗り込むことを決意するのだが――?!
**********************************
いやはや、またまた米・ハイスクールものが
最新基準にアップデート!(笑)
イケてない、とかで簡単にくくれない
ありきたりのカテゴライズやスクールカーストではまるで分類不可能な
新たな女子たちに、完敗(笑)。
テイラー・スイフトらが絶賛、てのも納得できる作品でした。
ベッドサイドにミシェル・オバマや
ルース・ベイダー・ギンズバーグ(※「ビリーブ 未来への大逆転」(18年)、「RBG 最強の85才」(19年)
をご参照ください!)の写真を飾る
意識高い生徒会長モリー(ビーニー・フェルドスタイン)と
「途上国の女性を、ナプキン作りで応援する!」という
(※「パッドマン 5億人の女性を救った男」(18年)も参考になるかも)
活動家のレズビアン女子エイミー(ケイトリン・デヴァー)。
この「意識高い系のヒロイン」2人の個性は
ちょっといままでになかったわー、と思う。
女優にして本作を監督した
オリヴィア・ワイルドの嗅覚が
すごい、ってしか言いようがないんですがw
で、恋も遊びも封印し、将来のために勉学一直線だった彼女たちは
高校卒業を前に
遊んでた、と見下していたクラスメイトたちが
自分たちと同レベルの進学をすることを知る。
んで
「まっしぐらだった私たちはなんなのよ!私たちの青春を返せ!」とばかりに弾ける――
というのが大まかなストーリーです。
なによりいいね!なのが
イケてる側におかれている人々も、そしてその反対にいるヒロインたちも
誰も別段、ルックスイケてないんですけど、というリアル(笑)
それでもイケイケを体験したいヒロインたちは
人気者のパーティーに行こうして
なかなかたどり着けないんです。
そんな一夜のドタバタは
どこか遠い日に、自分に起こったような
青春の迷走としょっぱさを体感させてくれる。
そして、さまざまを超えたのち
彼女たちは、自分たちが真に犯していた過ち――
パリピーと思っていた同級生たちを
一面でしか見ていなかった、ということに気づく。
それを超えての、
最後の仲間たちとの一体感。
うう
青春のキモはどんな時代も
不可侵の聖域にあるのだ、と
じん、ときてしまうのでありました。
★8/21(金)からヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほかで公開。