25時間目  日々を哲学する

著者 本木周一 小説、詩、音楽 映画、ドラマ、経済、日々を哲学する

新自由主義から一転

2019年01月12日 | 社会・経済・政治
 平成のお時代は偶然にか、新自由主義台頭の時代でもあった。レーガンアメリカ大統領、サッチャー英国首相の登場と政策がそう呼ばせた。規制緩和と市場第一主義で、自由競争である。その30年の間に8人の人間が世界の人口の半分の富をもつほどの世界になった。GAFAがリードする世界は5Gの登場で死活問題になりつつあるかもしれない。現在の速度の100倍、容量で1000倍の通信ネットワーク網であり、GAFAも通信網を頼りとしている限り、アメリカが必死に中国の、ファウェイ問題に拘るのもわかるような気がする。
 日本はすでにこの通信の世界から脱落している。

 ぼくも毎日Google(G)を使っている。Apple(A)は使っていないがアンドロイドのスマートフォンを使っている。フェイスブック(F)は利用していないが登録はしている。アマゾン(A)はよく使う。
 インターネットの初期の頃はホームページを作っても検索順位は上に上がってきた。いつの間にか、ポータルサイトブームが起き、囲い込み戦略が始まった。ビジネス、個人のホームページとも上位に上げるのは難しい。すると広告の資金力のあるところが勝っていくことになり、コンピュータは便利になればなるほど面倒なものになってきた。DMがくる。ウィルスがくる。管理も面倒なものなってきた。業者が不要なものもつけてきて、甚だ迷惑なソフトさえ買う前から入っている。

 新自由主義から一転してナショナリズムが台頭してきている。
 日本でもこの頃は共産党が一番の保守だと言われるようになり、ナショナリストが革新だと言われるほどである。日本では作れないものは他の国から買う。日本で作ったものを他国に売る。こおに関税の障壁があれば貿易の自由度は下がる。

 日本は絶えずこの30年間、自由経済に政府、日銀が強く関与してきた国だ。ハイエクのいうところの「市場の原理にまかせておけ、ダメになってもまた生き返る」という新自由主義の理論からは遠いところにいた。が、自由貿易を守ろうと音頭をとっている。大統領はイヤだと言っている。彼にとってはオバマ前大統領がやったことはすべてイヤなのである。トランプの登場で、トランプを真似たようなリーダーが出てくる。ヨーロッパもグチャグチャになってしまわないか気にかかるところだ。
 世界は移民、難民などによってさらに人の移動が進み、もうたくさんだ、と思う人、寛容であろうと思う人などが主張しあって、次の時代を模索しているように見える。ぼくだって模索している。