25時間目  日々を哲学する

著者 本木周一 小説、詩、音楽 映画、ドラマ、経済、日々を哲学する

忘れる

2019年01月16日 | 日記
 「純烈」のメンバーたちはみな四十代だそうでびっくりした。以前に比べてお年寄りが若く見えるようになったと思っていたが、四十代の男性も若く見えるものだと感心した。これはどういうことだろう。そういえば、ある店で出会った女性はぼくには20歳くらいにみえたのだったが、ある日、小学生ほどの子供を連れていて、びっくりしたことがある。聞けば
子供が二人いるという。すると、ぼくの娘ほどの年なのだろう。近頃の化粧品の品質いいのだろうか。肌などは輝いている。
 夕方母親から電話がかかり、「下の入れ歯がない。今日乗った車落ちてないか」と言う。探してみたがなかった。母の家に行ってみると探している。ぼくも探すがない。可笑しいのはははが途中で何を探しているのか忘れてしまい、「あっ、クスリやったかな」などと言って、「ちゃう、ちゃう、入れ歯」と言うと笑いながら「あっ、そうやったな、入れ歯やな。このごろ物忘れが多てな」とのたまう。いくらさがしてもない。とんでもないところに置いたのだろう、と冷蔵庫を見る。トイレも見てみる。ない。「いずれでてくるやろ」とその日の捜索を止め、明日、母がいない間に家捜ししようと思ったのだった。
 翌朝、捜索にかかった。物の十分で、細君が見つけた。ベッドの脇下にあると指をさす。何回もみたはずだ。「どこに?」入れ歯など見えない。「そこからだと見えないかもしれない」
 細君が手を伸ばしてゲット。やれやれ。早速入れ歯をデイケアの施設にもっていく。昼の弁当があるから必要である。
 昼、台湾料理の「美味館」にいき、グーグルで日本語から中国語の簡略体に翻訳したものを印刷して、通じるものかチェックしてもらった。開発したものと、それの市場性を問うE-mail である。返事次第では砂漠での実験依頼と歩を進める。興味をもってもらえるかが問題なのである。日本語がわかる先生だという話であるが、念のために
中国も添付しておきたい。正しいものが望ましい。
 高吸水ポリマーで保水層を作る手もあるが、産業廃棄物をであり、植物の綿くずを使う手もある、と日本語で自分が書いたのに、大連出身のナミちゃんに、「この手は何? 」中国語の文のなかの「て」をさして質問される。ぼくは何だったか忘れている。あわてて、元の日本文を車においてあったので、取りにいく。そうそう、「手段」を意味する「手」だよ、と説明すると、わかった風だった。
 母は93だから物忘れなどはごく自然だと思うが、ぼくなどはまだしてはいけない。努力して思い出す。できるだけ覚える。
 そう言えば、認知症がすすむと第2外国語は忘れてしまう、ということで、本当かどうかしらないが、海外に移住した日本人の中にはそれを心配する人もいるようだ。