25時間目  日々を哲学する

著者 本木周一 小説、詩、音楽 映画、ドラマ、経済、日々を哲学する

日本が売られる? 面食らう

2019年01月30日 | 
 「日本が売られる」で恐るべき出来事が進行しつつあり、それをマスコミでもあまり報道されず、国会論議にならずに、ぼくらの知らないところで密やかに進んでいる。その実態は自由貿易を要語するなら、強いところ、技術あるところが弱いところ技術のないところを凌駕し、支配していぅことになる。
 たとえば、遺伝子組み換技術によって作られた大豆の種子はネオニコチノイド農薬に対しては耐性をもつが他の農薬を使うと全滅してしまう、という。つまり種子会社は農薬とセットにして売るわけだ。ところが5年も経つと、やはりその農薬に耐性をもつ雑草や虫が現れる。そこで農薬のりょうを増やす。ヨーロッパやアメリカ、この農薬を使っていた国々からから蜜蜂が激減した。植物の7割が蜜蜂による受粉だそうである。すると、アメリカはロボビーというロボット蜜蜂を作り、それに蜜蜂の代わりをさせるのだそうだ。 
 日本はといえば、この農薬に寛大で、基準値の緩和までして、アメリカもアグリビジネスに協力的である。政府は政府や都道府県が稲、その他の種子を作り、民間にまかせるべく法改正をした。
 アメリカっから輸入される種子によってできるものが遺伝子組み換え技術によるものかどうかを表示する義務も廃止した。これからアメリカの種子が農薬とセットになって入ってくる。
 作付面積の小さい日本で、今後の農地の土壌はどうなっていくのだろう。蜜蜂はどうなるのだろう。EUが反対し、この農薬が使えないようになったときに日本はアメリカに恩を売るように、この農薬使用の基準値を逆に緩め、使えるようにした。

 堤未果の報告を読んでいると、ホントかよ、と連発してしまう。「水が売られる」「土が売られる」「タネが売られる」「ミツバチの命が売られる」「食の選択が売られる」まで読んだ。ぼくなんかの耳目に入って来ないところで物事は世界争奪戦の様相だ。
 アメリカと中国の覇権争いも新技術の覇権争いがある。どう考えてよいものか、面食らっている。水道を民営化したイギリスなどのくには再公営化する、という流れの中で、日本は民営化に進んだ。だいたい日本はイギリスの20年遅れくらいで動いていくから、水道問題はまた起こるのだ。外国人労働者問題も起きるのだ。