25時間目  日々を哲学する

著者 本木周一 小説、詩、音楽 映画、ドラマ、経済、日々を哲学する

環境とのミスマッチ病

2019年01月18日 | 社会・経済・政治
 「サピエンス異変」(ヴァイバー-クリガン=リード 飛島新社)を読み始めた。来年にあると地質学の会議で、「人新世」という地質年代が、命名されるらしい。有史時代(現在を含む)は新生代/第四紀/完新世/メーガーラヤン期に含まれるらしく、この名称が来年に変わるということは地球と人間の関係がこれまでと著しく変化してしまったということなのだろう。まだほんの少ししか読んでないため、どう展開し、人類はどうなり、どうしていけばいいのかという彼の意見を知るのはまだ数日かかる。
 人類の身体がこの「人新世」についていけるのか。世界のほとんどの道はアスファルトやコンクリートに覆われ、石油、石炭、鉱物が掘削されて穴があく。海にはプラスチックゴミが漂い、大気には核実験や原子炉事故の放射能も漂っている。地球を移動するのは飛行機、船、車となり、ぼくなどは一日に一万歩も歩かなくなっている。
 惨めな死に方はしたくない、こどもに迷惑をかけたくない、美しくありたい、と脅迫されるように運動をする。
 イオンに行けば、食べよ、飲めよの陳列で、ワインだけでも相当な種類、ビール、発泡酒、焼酎、日本酒、それぞれの種類もふんだんにある。そんな目でみると、これでもか、というほどにある。
 今日は豆腐を食べて、漬物とサンマくらいにしておこうかと思ったが、魚売り場に行けば、「サヨリ」「アカイカの赤ちゃん」が並んでいた。サヨリの皮はとても旨い。皮を剥いで身は刺身にして、皮だけを串に巻いて焼くのである。これは東京の寿司屋さんで知った。アカイカも柔らかく旨いのである。だからつい買ってしまい、つい食べてしまう。
その食べた分のカロリーを消費しないから、太ってくる。酒も飲むから肝臓がなにやら重たい。

 遺伝子レベルでこの飽食過剰な時代についていけないのではないか、と思えば、いやいや医学の進歩は目に見張るものがある。もう4年で多くの病気が克服される。人生100年と言われてきている。120歳克服も可能である、となってきた。だったらサピエンスはこれまで歴史上のどのサピエンスより平均的に長く生きてきたのではないか。地球環境との闘いに勝ち抜いてきたのではないか、と思う。だがしかし、と用心しなければならない要素もある。
 若い人の腰痛って何か? 大企業で起こるうつ病って何か。ストレートネックは何か。
 「サピエンス異変」はぼくらのような質問にどう答えるのか楽しみである。
 さてぼくはいつまで生きるのか。環境からのストレスとのミスマッチがあるのか。煙草を止めたら3キロ増えた。油断だった。


ネット社会、首、膝、肥満

2019年01月18日 | 社会・経済・政治
 コンピュータ、ネット社会になってから、ある人はコンピュータやタブレットが、ある人はスマホが必需品となっている。その普及に伴って便利さを感じるものの、社会が脆弱化していくことも感じる。個人においても、ウィルスに対処するために対策ソフトを購入したり、詐欺っぽいサイトに誘導されたり、迷惑メールを削除するのに時間やバッテリーとられたり、シンプルだったコンピュータはOSが更新されるほど複雑になってくる。
 戦争が始まればすぐに、攻撃対象になるのは人工衛星だろうし、無線、有線の中継基地やら電気系統なのだろうと思う。
 インターネットがなかった時代に戻るだけのことで、なかった時代の方が長かったぼくなどはさほどの落胆もないように思えるのは良しとしよう。

 マックにいくと、高校生は歪んだ姿勢で首を前に傾けてスマホを見ている。都会に行けば、電車の中、カフェ、歩道で、スマホを見ながら歩いている。ストレートネックなどの首の病、それからくる頭痛が多くなるのだろう。うつ病も俯く病気だから増えるに違いない。多くの人が下を向いている人間の光景はこの20年くらいの変化である。

 歩くことはよいことだと、歩く運動をしている人がいるが、基本的に歩き方の重心の捉え方が間違っていて膝を捻りながら歩いている人をよく見る。スーパーへ行っても、ぼくが見る限り、正しい歩き方をしている人はほとんどいない。あ、この人は正しい歩き方をしているという人の脚のふくらはぎは美しい。

 日本人は歩き方からくるロコモティブシンドロームと、飽食から来る肥満と、スマホから来る首にこれからさき増々悩まされすうである。医療費を高齢者の割合で考えていたら間違うかもしれない。もっと若年層で起こってくるのではないかと疑いをもっている。


 昭和の5.15事件や2.26事件はこの国の改造を計るために青年将校らが立ち上がったのであるが、その背景には東北の飢饉、貧しさがあった。
 日本はようやくに飢餓を克服したのは戦後十年ほどたってからのことで、歴史上、飢餓から解放されてから、まだ60年ほど経ったばかりである。当然豊かな地域もあったにちがいないが、悪天候による凶作、不作、水害などの災害による被害もあったろう。人類800万年の歴史の中で飢餓がないのは日本においてはまだ60年しかないのである。だから身体は飢餓に供えて、食べられるときに食べて脂肪を溜めこむという機能になっている。しかし溜め込んだ脂肪を使う時がない。これは「異変」である。

 車社会になってからは特に地方の人間ほど歩かなくなった。移動は車となった。どんな近い場所でも車となった。一家に一台ではなく二台となり、やがて一人一台となった。都会の人はバス、電車は使うものの、駅では歩かされ、駅から仕事場も歩かされ、よほどぼくらのような田舎人よりはしっかり歩かされる。だから脚腰にいいと思うがやはり歩き方が気になる。なんども言うように膝を捻って歩いている。AKBや欅坂のメンバーの脚を見ているとXO脚が多い。O脚なのではない。それなら単純である。XO脚は膝から上がX脚で、膝から下がO脚と言う複雑な捩じり方をしている。両膝はくっつくが、ふくらはぎがくっつかないというものだ。なぜほとんどの若い娘がそんな脚形になったのかわからない。何が原因なのかぼくは知らない。
 孫が歩いているのを見ると、「もっとつま先を外へ」と言ってしまう。当然、孫はなぜなのかわからないので、聞かない。しかし、やはり聞いていたのか、母親がうるさく言ったのか、この正月に来たときは脚形がちゃんとなっていて、歩き方もほぼ正しかった。
 学校での体育教育はどうなっているのか、知りたいものだ。

 話を戻して、人間がこれから歩む問題である。首、膝、肥満、こころ には注意した方がいい。姿勢が正しいと見た目も良いし、精神上もよい。