いつもは大寒に、つまり一番寒い時期に
伊勢まで参宮することを、走り初めにしてきた。
ここんところ、それが習慣だ。
今年は年明けすぐから仕事が立て込んで、
大寒頃に休みを取れそうもなかったので、
先週、わずかの隙間に伊勢へお参りに行ってきた。
〇
あお号(01年式R1150RT)は一晩中充電器に繋いでおいたから
相当冷え込んだ朝も力強くセルを回して、一発で目覚めた。
西の空には消え残るお月様。
まだ日が昇ってこない。
その日の最低気温は日の出直前に記録される。
出掛けに確認した天気予報では愛知県、三重県各地に低温注意報が出ていた。
大寒より実はサブいのかもしれない。
岡崎インターから高速に乗って、すぐにヒーターベストに火を入れた。
シールドを立てて、冷たい空気を切り裂く。
東名阪に合流するまで全線3車線の伊勢湾岸道を
6速4500rpmでスロットルを固定して巡航する。
HC4バルブフラットツインエンジンは心地よい音を立てて、
通勤時間帯の速いクルマの流れをリードする。
名港トリトンを越えて、長嶋へ近付くと、行く手に鈴鹿の山並みが迫る。
三重県は緯度も低く、あっても標高は1000m程の山並みなのに、
すっぽりと全体に雪を被っている。
その山肌を覆う落葉樹の林は雪面に微妙な陰影をつけ、まるで墨絵のように見える。
とてもきれいだ。
〇
参宮超特急は90分ジャストで伊勢西インターに到着。
いつもどおり豊受大神宮(外宮)からお参りするよ。
風もなく穏やかだけど、ここ、すごく空気が冷たい。
境内には弩級の樹木がズゴーン、バゴーンと聳えてる。
生えてる樹は、建物の方が避けるなんて素敵だね。
お伊勢さんらしいな。
そのあと、皇大神宮(内宮)へ向かう。
内宮は昨今の二輪虐待都市と違って、二輪にやさしい。
年末年始の交通規制を二輪車は一切受けないから、
いつでも宇治橋目の前まで乗り付けられるよ。
例年どおりの穏やかな神宮。
来年はいよいよ式年遷宮の年だ。
去年架け替えられた宇治橋のツルツルの欄干にはまだ霜が溶け残っていた。
今年もお伊勢さんはまっこと流行っておった。
去年は参宮案内所がきれいに建て替えられててびっくりしたけど、
今年は参集殿(休憩所みたいな所)がきれいになってたぞ。
お伊勢さん、儲かってるー!
〇
あお号(01年式R1150RT)との付き合いもすでに10年目だ。
次々発表される新型車に目移りするのは事実として隠せないし、
消耗部品の交換や、経年劣化でランニングコストも確かにかかる。
自分の経済力で複数のオートバイを維持するのは正直難しい。
あお号ともそろそろ終わりなのかなと、考えるようになっていた。
けれど、
これは乗る度に、
走らせる度に感じるのだけれど、
R1150RTというオートバイは、大袈裟でなく、乗る度にボクに感動を与えてくれる。
初めて乗った日に「あーこれだ。これがボクが捜していたオートバイだ」と思った。
そして乗る度に「うーん、すごいなこいつ」と感じる、感じ続けている。
その感動は、そのまま「無くてはならない」という気持ちにつながるのだ。
10年も乗り続けて、なおそう感じるオートバイが他にあるだろうか?
いや、きっと存在するのだろう。
けれど、いまこれを手放してまでそれを探す気にはなれない。
大型オートバイを新車で買おうと思うと、
100万から300万円ほど必要だ。
新型のRTだって、250万はする。
この先10年であお号の修理や維持に250万円掛かるとは思えない。
乗り慣れてるからとか、別に不満はないから、というネガティブな動機じゃなく、
乗る度に感動をくれるR1150RTが好きだから、
まだまだ走らせたいからと、ポジティブに考えている。
こんなオートバイに出会えたことに素直に感謝している。
最近は銀ジィ(81年式R100RS)ばかり乗ってるけど、
今年はあお号も乗り倒していこう。
北海道へ行くなら、やっぱりあお号だしな。
〇
ということで、今年も無事お参りを済ませてきたよ。
毎年買ってくる「干支守り」
今年の「辰」もなかなかの造形だね。
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乗る度に感動をくれるR1150RTが好きだから、
まだまだ走らせたいからと、ポジティブに考えている。
こんなオートバイに出会えたことに素直に感謝している
私たち夫婦も同じ思いです。
次のバイクを買えないというのもありますが、
未だに飽きのこないバイクだからこそ、乗るをやめないのだと思ってます。
14時間走るのもそろそろやめたいのが本音ですけどね。
暫くはあお号の話、読ませて下さいね。
でも、あの「ガラガラガラー」って引き戸も嫌いじゃなかったです。
(異様に重かったり、いくつか「外れ(カギがかかってる)」があるとこなんか、決して悪くないw)
私も現状では「うちの愛機」しか考えられないですねぇ…
「(比較的軽量ですけど)重いなー」とか「維持費がなー」とか漠然と考えることは多々ありますけど、同じく走り出すと「これ以上のものってあるの?」ってなっちゃうんですよね。
不思議ですなー、これがベンベマジックなんでしょうか?
新車が買えない負惜しみと取られてもいいんですけど(プッ!)
いやーほんとにあいつにまいってるんですわ―(プププーッ!)
修理に250万掛かるまで乗り続けてきますよ!
あそこキレイになるだけでなく、中庭に能舞台まで出来てましたよ。
トイレが異様にクサかったのが、今となってはなつかしいですwww
ボク、免許取ってから30年。
もう30台くらい、小さいのから大きいのまで乗り換えてきてるんですけど、
今の2台は自分でもびっくりするくらい長く乗り続けてます。
きっと、何かがピッタリなんだと思います。
なんだろねー?
本年も宜しくお願い致します
年末、何かと忙しく暫くRSに乗っていませんでしたが
ユーザー車検時に久しぶりに乗って
「やっぱりこれだな~」とつくづく感じました
色褪せない魅力と言いましょうか
機会がありましたら是非ご一緒願います
今となってはR259系の存在価値は乏しいんでしょうけど、
現代のBMWフラットツインの礎としての魂を感じますね。
まさに個性の塊りだと思います。
R259系の灯を守って行きましょう。