一風変わった「惑星」である。
これまで、カラヤン、ショルテイ、メータ、小澤、レヴァインによるものなどを聴いてきたが、それらはいずれも、作曲者の意思に沿ったどちらかと言えば無機質な音楽であった。
それが、このアルバムで聴く「惑星」は、妙に人間臭くなれなれしいのだ。
それがどこから来るのかよくわからないが、たぶん指揮者のもつ人間性が、造り出す音楽に色濃く反映されたということなのだろう。
①火星~戦争の神
②金星~平和の神
③水星~翼をもった使いの神
④木星~快楽の神
⑤土星~老年の神
⑥天王星~魔法の神
⑦海王星~神秘の神
演奏
ネヴィル・マリナー指揮
アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団
アンブロジアン・シンガーズ(女声)
蛇足:今日26日夜には、皆既月食が見られると言う。偶然だが、せいぜいこの音楽を聴きながら、地球上の醜い争いを止めるべきとの思いを強くしたいものである。