決してもったいぶるつもりはないが、私たちスタッフの日常を紹介しよう。きょうはNHK金沢放送局の取材があった。内容は夏休み向けの「昆虫採集」のノウハウについて。ここ金沢大学「自然学校」の研究員N氏が取材を受けた=写真=。200㌶もある大学のキャンパスは里山の絶好のフィールドでもある。このエリアに576種類(コケ、シダを除く)の植物、キツネやタヌキなど21種類の哺(ほ)乳類、72種類の鳥類、そして1000種以上の昆虫が生息する。このフィールドを駆けめぐっているN氏は慣れたものだ。クワガタの出そうなところ、スズメバチに注意、ウルシの木には気をつけてと細やかな説明をポンポンと。
私の同僚のK氏は自然学校の代表(教授)と午後から石川県立大学でのシンポジウムに出席。そして、事務スタッフのK嬢は近くの小学校で開かれている「自然教室」のサポートに。そして私はというと、7月19日に設定されている講義のための「収録」の打ち合わせ。この収録というのは番組ではない。金沢大学の「E-ラーニング」の教材作成のことである。
もうちょっと詳しく説明しよう。授業は講義しながら板書する。ある意味で一過性である。この授業を授業ごとデジタル保存し、自宅学習や遠隔学習を可能にするのがこの「E-ラーニング」だ。具体的に手順はいくつかあるが、私のケースだと。予め原稿を用意しブースで映像と音声を収録する。その語りの映像を子画面にして、パワーポイントで作成した資料を音声に合わせて親画面にタイミングよく出していく。さらに私は映像資料を10分ほどつけた。19日は、収録したもの(DVD)を前段で学生に聞いて見てもらう。さらにひと捻りして、後半はゲストと私で掛け合いのトークをする。それをデジカムで収録してもらい、最終的にパッケージ(DVD)にする。もちろんこれはあくまでも大学の教材である。当日の私の授業のテーマは「マスメディアから見た極東ロシア」。
近い将来、この「E-ランニング」が授業の一端を担うはずである。テレビ業界出身の私はここでふと気がついた。この作業は、テレビ業界で言えば「完パケ」なのである。業界の人なら、「E-ラーニング」という教材を作成するためには、どういう段取りで何が必要か、そのポイントは何かが一目で理解できる。つまり、教授の講義の収録をアナウンサーのナレーション録りだと思えばいい。パワーポントは字幕スーパーである。それにプラスして生の掛け合いや、VTRの挟み込みがあると考えれば、まさに番組の収録と手順や基本的な考え方は同じなのである。
そして私はこんなズルイことも考えた。原稿さえあれば、何も教授がしゃべらなくてもよい。実際、カメラに向かうと恥ずかしがる人は多い。そこで淡々と話し、声の通る人を起用する。その教材を聞いた感想やリポートを実際の教授にメールで提出し、その理解度をチェックしてもらう、あるいは教授からの返信メールでアチーブメント(到達度)テストをして、単位認定の判断材料にしてもらうのだ。恐らくそんなことをすでに始めている大学もあるはずだ。いや、遅いくらいかもしれない。
きょうのNHKの収録をきっかけに、大学とテレビ業界の共通点を考えているうちに、話の内容がどんどんと日常から反れてしまった。
⇒13日(水)午前・金沢の天気 曇り
私の同僚のK氏は自然学校の代表(教授)と午後から石川県立大学でのシンポジウムに出席。そして、事務スタッフのK嬢は近くの小学校で開かれている「自然教室」のサポートに。そして私はというと、7月19日に設定されている講義のための「収録」の打ち合わせ。この収録というのは番組ではない。金沢大学の「E-ラーニング」の教材作成のことである。
もうちょっと詳しく説明しよう。授業は講義しながら板書する。ある意味で一過性である。この授業を授業ごとデジタル保存し、自宅学習や遠隔学習を可能にするのがこの「E-ラーニング」だ。具体的に手順はいくつかあるが、私のケースだと。予め原稿を用意しブースで映像と音声を収録する。その語りの映像を子画面にして、パワーポイントで作成した資料を音声に合わせて親画面にタイミングよく出していく。さらに私は映像資料を10分ほどつけた。19日は、収録したもの(DVD)を前段で学生に聞いて見てもらう。さらにひと捻りして、後半はゲストと私で掛け合いのトークをする。それをデジカムで収録してもらい、最終的にパッケージ(DVD)にする。もちろんこれはあくまでも大学の教材である。当日の私の授業のテーマは「マスメディアから見た極東ロシア」。
近い将来、この「E-ランニング」が授業の一端を担うはずである。テレビ業界出身の私はここでふと気がついた。この作業は、テレビ業界で言えば「完パケ」なのである。業界の人なら、「E-ラーニング」という教材を作成するためには、どういう段取りで何が必要か、そのポイントは何かが一目で理解できる。つまり、教授の講義の収録をアナウンサーのナレーション録りだと思えばいい。パワーポントは字幕スーパーである。それにプラスして生の掛け合いや、VTRの挟み込みがあると考えれば、まさに番組の収録と手順や基本的な考え方は同じなのである。
そして私はこんなズルイことも考えた。原稿さえあれば、何も教授がしゃべらなくてもよい。実際、カメラに向かうと恥ずかしがる人は多い。そこで淡々と話し、声の通る人を起用する。その教材を聞いた感想やリポートを実際の教授にメールで提出し、その理解度をチェックしてもらう、あるいは教授からの返信メールでアチーブメント(到達度)テストをして、単位認定の判断材料にしてもらうのだ。恐らくそんなことをすでに始めている大学もあるはずだ。いや、遅いくらいかもしれない。
きょうのNHKの収録をきっかけに、大学とテレビ業界の共通点を考えているうちに、話の内容がどんどんと日常から反れてしまった。
⇒13日(水)午前・金沢の天気 曇り