きょうは東京都知事選挙の投開票日だ。立候補者は過去最多の22人。きょう午後3時現在の投票率は23.9%、前回2016年の選挙より3.7ポイント低いとメディア各社が報じている。今回関心があるのは、誰が当選するかというより、開票をどのようにするか、だ。というのも、開票作業は「3密」そのものだ。しかも、このところ連日100人超えの感染者が出ている東京都だ。開票作業も慎重に行われる分、かなり遅れるのではないだろうか。
開票作業が遅れる原因は3つある。一つは3密を避けるため、作業を行う都の職員は立ち位置の間隔を空ける。1人4平方㍍を確保するとして、職員はこれまで3分の2ほどではないだろうか。もう一つが、ゴム手袋を着用しての作業となるだろう。手袋は紙を扱う作業には向いていない。投票用紙そのものも特殊な素材ですべすべしているので、かなり手間取るのではないだろうか。
3つ目が「疑問票」の処理だ。投票用紙に書かれた名前が読めなかったり、間違っていたり、関係のないことが記載されていることがある。この疑問票についてはチェックに時間がかかる。とくに、候補者陣営からのいわゆる「開票立会人」が意見を述べることができる仕組みとなっているので、今回のように22人の立候補者がいると立会人の数も多くさまざまな意見を言うことも想定されるので、票の確定まで相当な時間がかかるのではないだろうか。
話は「当選確実」の報道に移る。おそらく午後8時00分にテレビ各社は一斉に「当確」の選挙速報をテロップで出すだろう。新聞のテレビ欄では、NHK総合は午後7時59分から「都知事選開票速報」として1時間の特番を組んでいる。「出口調査の結果は?夜8時ちょうどに速報」とわざわざ手の内を明かしている。
それにしても、この表現では適切でないかもしれないが、現職の小池知事=写真は東京都公式ホームページ、3月25日の会見=は波乗りが上手だ。コロナ禍が収束するかに思えたが、東京を中心に第2波が来ている。現状で新人候補に投票する有権者は多くはないだろう。争点は一つ。この事態をはやく収束させてほしい、が都民の願いだろう。仮に投票率が過去最低であったとしても責められることもない。
小池氏は前回公約として「セーフシティ」「ダイバーシティ」「スマートシティ」を掲げ、元総務大臣の増田寛也氏=自民、公明など推薦=、鳥越俊太郎氏=民進、共産、社民など推薦=と戦って破った。孤軍奮闘のまさに、自ら称した「ジャンヌ・ダルク」のようだった。
⇒5日(日)午後6時00分・金沢の天気 くもり
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