植物は美しいものが多い。
可憐だったり、豪華だったり、大型、小型。
きれいなものはそれなりに嬉しい。
美しいものには、心惹かれる。
しかし、雑草と呼ばれる植物のたくましさ。
健気さ。それを感じると、愛おしくなる。
東京都下、三多摩地区というところに、もううん十年と住んでいる。
毎日、雑草に囲まれ、雑草を楽しみ、愛でいる。
自分に似ているようなところがあるので、ことさら愛おしく思う。
白黒の挿絵が、また美しい。
しょっちゅう目にしているけれど名前も知らないのばかりだった。
見慣れている雑草も、一段と愛おしく思えた。
雑草はたくましいという印象があるが、本当はか弱いのだということを知った。
好きな雑草はたくさんあるが、「ネジバナ」が特にいい。
先日、出かけた白馬の高山植物園にもたくさんのネジバナが可愛かった。
身近な雑草の愉快な生きかた
稲垣栄洋
三上修 画
ちくま文庫