「音取り」と呼ばれる、練習があります。
皆が集った段階でパートごとに、音符の音をなぞっていきます。
合唱団によっては、この音取りにも差があります。
自身で、ざっと音を取っていかないと練習についていけない団。
指導者がパートごとに楽譜の頭からきちんとさらっていく団。
正指揮者は、アンサンブルから始めるので、パートごとの音取りは、パートリーダーが受け持ち、音取りをしていき、団内指揮者がアンサンブルの練習を受け持つという団もあります。
合唱は、一人で歌うところは、ほとんどありません。
ほぼ、合唱になるので、一人ひとりの音取りの習得具合によって、練習が濃いものになったり、うすっぺらなものになったりします。
週に1度の練習。
合唱を主とする練習ならば、初見できちんとアンサンブルまでできますという人はともかく、
そうでない団員は、せめて、ざっと、さらってみるとか、音源で予習をしておくとか、歌うパートにマーカーをしておくとか、演奏記号にマークしておくとか、さっとでも目を通しておくと練習が違ってきます。
初めての楽譜。
一週間たっても「さら」の状態で、練習に臨むことは控えて欲しいと思います。
某、指導者は、「音取りに時間を取られるのはもったいない」と呟いておりました。
「音取りは、単なる音取り。それ以上にはならない」とも。
台本を持つ役者は、暗記することをまず、第一に考えるそうです。
そして役作りをしていくのだそうです。
演出家から一つひとつ指示を受けているわけではないそうです。
楽器を持った演奏家も、自分のパートは何度も弾いたり吹いたりして練習に臨むそうです。
同じ演奏家でも合唱となると、なぜ、指導者お任せになってしまうのでしょう。
もう少し前向きな参加の仕方を取り入れて欲しいと思います。
「あなたの楽譜は書き込みありますか?」