いつやって来るとも知れない除雪車を
雪の中で待ち続ける。
さっきまで見通せていた白兎駅は、
ホワイトアウト。
あたりは次第に薄暗くなり、
このまま夜になってしまうのか、
そんなことを考えていると、
ようやく白い視界の中に
ヘッドライトが見えて来る。
2025年2月22日
山形鉄道フラワー長井線
白兎ー羽前成田
晴れていればと、
ついつい思ってしまうが、
自分にとっては初めてのラッセル。
震えてながら待っていた甲斐があった。
山形鉄道フラワー長井線の除雪車
2両編成の下りが荒砥駅に到着。
いつの間にか、
また冬のどん曇り。
2025年2月22日
山形鉄道フラワー長井線
荒砥駅
すぐに入れ替えが始まり、車庫へ。
この時点ではまだ動きがなかったので、
ちょっとコンビニに行ってる間に、
うわっ!構内にロータリー除雪車の姿が。
すぐに動き出したので、
あわてて車で追いかける。
そうこうするうちに、
また雪が激しくなってきた。
山鉄のロータリー除雪車、
やっと巡り会えた。
駅舎の屋根にも雪が積もり、
線路側にはさらに多くの雪が。
2025年2月22日
山形鉄道フラワー長井線
西大塚駅
この後、除雪作業が行われるため、
運転見合わせになるというが、
本当ならこんな天気の良い日に
ぜひラッセルを見てみたい。
雪晴れの山形鉄道フラワー長井線 西大塚駅
山形新幹線を撮影している間は、
あれほど激しく降っていた雪が、
宮内駅まで来てみるとピタリと止み、
信じられないほどの青空に。
とりあえず運行状況を調べるため、
山鉄のホームページを確認すると、
除雪作業のため、
今度の荒砥行きを最後に
それい以降は運転見合わせ…。
…ナヌ?
どうやらついさっきまでは、
前も見えないほど
激しい雪が降っていたらしい。
2025年2月22日
山形鉄道フラワー長井線
宮内駅
上りの赤湯行きは2両編成。
雪道を踏みしめるように、
エンジンを重く唸らせ、
ゆっくり進んでくる。
一目で雪と格闘してきたことがわかる。
“除雪作業のため”ということは、
つまりはラッセル車が
出動するということか。
これは正直なところ
願ってもないチャンス。
一度は撮ってみたかった
山鉄のラッセル作業が
見られるかもしれない。
運転時刻に関する情報は全くないが、
とりあえず次の下りを撮ったら、
荒砥まで行ってみよう。
ふたたびの寒波が襲来。
三連休の初日に
フラワー長井線を訪問する道すがら、
雪が降りしきる中を行く
E8系はどんなものかと、
ちょっと気になったので、
カメラを構えてみた。
2025年2月22日
奥羽本線 高畠ー赤湯
わずか5分、外にいただけで、
頭の上にもカメラにも雪が降り積もる。
自分にも、
こんな大雪の中で撮影する根性が
まだ残っていたことに驚く。
寒空の下、
ただ次の列車が来るのを待つ。
ただただ、写真の構図に
考えを巡らせながら、待つ。
辺りがすっかり暗くなり、
オリオン座が南に見えてきた頃、
下りの荒砥行きがやってきた。
2025年2月15日
山形鉄道フラワー長井線
梨郷駅
乗り降りする人の姿もなく、
すぐに列車は走り出す。
窓の明かりが雪を照らすさまは、
いつも物語に描かれるような
幻想的な情景を思わせる。
日が沈み、
再び空気は凍るような冷たさに。
まだ明るさの残る空には、
青い星がすでに瞬いていた。
2025年2月15日
山形鉄道フラワー長井線
梨郷ー西大塚
寒い。
頬が痛い。
うれしい。
太陽の光が、真っ白な雪に反射し、
青空をさらに色濃くするよう。
2025年2月15日
山形鉄道フラワー長井線
羽前成田ー白兎
冬の昼下がり、
かすかに踏切の音が聞こえる中を、
紅花色の車両が静かに走っていく。
こんな雪晴れの日に巡り合うとは、
地元以外の者としては、
幸運としか言いようがない。
久しくスキー場にも行っていないが、
何十年ぶりで、顔が雪焼けした。
2025年2月15日
山形鉄道フラワー長井線
梨郷ー西大塚
この日、午前中は車両故障が原因で、
運転を見合わせていたらしく、
ちょうど運転が再開されたタイミングで
訪問できたことも幸運だった。
見てほしい、この空を。
秋とはまた違う、
空気の密度が濃い青空。
全てが開放されるような青空。
かつてない大雪に見舞われた後の
雲一つない雪晴れの日。
除雪の済んだ線路を
2両編成の列車が行く。
2025年2月15日
山形鉄道フラワー長井線
羽前成田ー白兎
羽前成田の駅前広場には、
除雪された雪が、
軒の高さにまで積み上がっていた。
大正時代の木造駅舎だけに、
雪の重みでつぶれてしまわないか、
気がかりでならなかったが、
これまでも長年の風雪に
耐えてきただけあって、
変わらずに来訪者を迎えてくれた。