
家の中を整理していたら、ホコリにまみれてダンボールの箱が出てきた。開けてみるとロータリークラブの綱領や、同級会開催時の寄せ書き色紙に混じって、JC(青年会議所)卒業時の肖像写真が出てきた。
メンバーだった写真館の主がJCロゴをバックに卒業生一人ひとりを記念撮影したシーンが思い出される。36年も前の話だ。懐かしく見てみると、髪はまだ黒くふさふさと生え、眼光は自信に満ちている。未来は自分で切り開いてゆくという決意に溢れ、将来を少しも悲観していない面構えだ。穏やかに周りの人を信じ、「明日は今日より進歩している」ことを疑わない顔つきである。
若いということは素晴らしい。40歳の頃はこんな顔をして毎日暮らしていたのか。今や頭も薄くなり、白くなってきた。時々は認知症の疑いをかけられる、後期高齢者の仲間入りをして、毎日足元を見て過ごす境遇だが、この頃はある意味人生のピークだったかもしれない。仲間との数々の思い出がよぎる。この写真は今後活用することはないだろうが、撮影時の思い出が沸き立ってきて、処分するにはいささか気が重い。