桜の花もすっかり落ちて、三寒四温の春らしい気候になってきた。縁側に出てみると鼻先の梅の木の若葉が淡い緑色の葉を震わせている。日に透けてとてもきれいだ。
季節は確実に進む。花の季節から新緑の季節への移行だ。例年より少し早めではあるが、若々しい、燃えるような新緑が生命の勢いを感じさせる季節の到来だ。俳句の季語「山笑う」とはよく言ったもので、これから山肌は、山桜を始め、山藤などが花を付け、それ以上に様々な木々が新芽を出してくる。枯れ枝が一斉に色づき、なにか動き出すような風情だ。
冬の長い眠りから目覚めるときが来た。