ハエの仲間だったのね
去年、一昨年とやっていないが、それまではほぼ毎年、キャンプがあった。5、6年前までは年に1回は必ず、10年前の前後数年間はキャンプの最盛期で、年に2、3回行くこともあった。その頃のメンバーが今年の初めに集った。メンバーのY男とM女の入籍報告会を名目としたホームパーティーであった。その席で、「今年はキャンプを復活する」と女性陣から声があがった。久々のキャンプだ。今から楽しみである。
キャンプの場所は概ね、ヤンバル(山原と書く、沖縄島北部の通称)のキャンプ場である。10年前頃のキャンプ場はその中の、本部町にある塩川キャンプ場で開くことが多かった。塩川キャンプ場は無料。たぶん、塩川が管理している。売店、食堂などは無かったが、水道とトイレはあった。トイレは汲み取り式。
汲み取り式のトイレは、雲子しようとしゃがむ時に、自分のでは無い人々の雲子が目に入る。トイレットペーパーなども目に入る。それから、ウジ(蛆)も目に入る。ウジは日頃目にすることの無い虫であるが、汲み取り式トイレには付きものの虫。
ウジはハエの幼虫とばかり思っていたが、アブの幼虫もウジであるらしい。それもそのはず、ハエとアブは同じ双翅目とのこと。広辞苑に「(ハナアブの)幼虫は長い尾を持った蛆で汚水などにすみ、「おながうじ」と呼ばれる。」とあった。ウジの形にも多少の違いがあるようである。今度機会があれば、じっくり観察してみようと思う。
オオハナアブ(大花虻):双翅目の昆虫
ハナアブ科 沖縄島、八重山諸島、中国、東南アジアに分布 方言名:不詳
ハナアブ(花虻)は「ハナアブ科の昆虫の総称」で、「花蜜を吸う」ところからその名がある。本種はハナアブの中では大型なのでオオ(大)がつく。写真のもの、『沖縄昆虫野外観察図鑑』にはオオハナアブとあったが、別の文献にはミナミオオハナアブ(南大花虻)という名前で載っていた。亜種があるのかもしれない。
「飛ぶときに羽音をたてるので蜂と間違う」とあるが、これは擬態の一つで、蜂に似せることから天敵に狙われにくいということらしい。虻や蠅の仲間にはよく見られることらしい。ところが私は、蜂と虻の違いが判らない。ハチは膜翅目で、アブは双翅目。ハチはハチで、アブはハエの仲間ということ。ハチとハエなら違いはよく判る。
幼虫はいかにもハエの仲間らしく蛆で、水の中に住む。成虫は花の蜜を吸う。センダングサの花でよく見かける。山でも林でも民家近くでもよく見かける。
体長は13~16ミリ。成虫の出現は3月から12月。
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記:ガジ丸 2007.1.28 →沖縄の動物目次
参考文献
『ふる里の動物たち』(株)新報出版企画・編集、発行
『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
『沖縄昆虫野外観察図鑑』東清二編著、(有)沖縄出版発行
『沖縄身近な生き物たち』知念盛俊著、沖縄時事出版発行
『名前といわれ昆虫図鑑』偕成社発行
『日本の甲虫』(株)北隆館発行