ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

冥土への一里塚

2017年01月13日 | 通信-その他・雑感

 2016年12月30日付ガジ丸の週一日記『もう三山超える』の中で、
 1週間ほど前、パン屋で買ったパンを齧っていたら何か硬い物を右奥歯で噛んだ。今年の9月ころ歯周病で一時期痛かった右奥歯、1ヶ月後からは痛みも消えていたが、異物を噛んだ後から痛みが復活し、今も痛い。
 と書いたが、右奥歯の痛みは年が明けてもなお続いている。1週間ほど前(1月5日か6日頃)、右奥歯に舌が触れた時、右奥歯がいつもと違う形状であることに気付いた。何か小さな尖ったものが奥歯の上にあると感じた。「あっ、もしかしたら小さな釘状のものが奥歯に刺さっているのかも、このあいだの硬い異物はそれかも」と思って、指の爪先でその尖った箇所を引っ掻いてみた。そこは少し浮き上がるようにして動いた。
 「やはりそうか」と、今度は強く引っ掻いた。やはり少し動く。しかし、何度も何度も引っ掻くがそこは少ししか動かない。鏡を見ながらやろうと懐中電灯で口の中を照らしながら鏡を覗く。患部は奥から2番目の右奥歯、そこにはしかし、何の異物も無い。
 異物は無いが指先で確認すると、やはり引っ掛かりはある。爪先でそこを引っ掛けて上に動かすと少し持ち上がる。何か異物が動いているのではない、歯そのものが動いているようだ。「あっ!」と思ってそこを横に動かすと大きく動き、グラグラした。グラグラ動いたのはその歯全体ではなく、前方半分だけだった。歯が縦半分に割れている。

 歳取ると骨が脆くなって骨折しやすくなると聞いている。私の歯も例外なく歳相応に脆くなって、硬い異物を噛んだ拍子に歯折してしまったようだ。そういえば、「硬い物を噛んだら歯が欠けた」という話もよく聞く。ついこのあいだも、「硬いせんべいを食べていたら歯が欠けて、しばらく歯医者通いしたわよ」と大家さんが話していた。

 半分に割れた私の、奥から2番目の右下奥歯、2つに分かれているが2つバラバラに倒れてはいない。2つともまだ歯茎にしがみついている。しかし、2つの内の小さい方(6対4くらいの割合で割れている)がグラグラと横に大きく動く。以前歯周病の時、「動く歯を手でグラグラさせたら、しばらく(数日後)して痛みは消えた」ということを思い出したが、今回は、それをやると歯が抜けそうなので止す。
 硬い異物によって歯折した右奥歯では物を噛むことができない。柔らかい物を噛んでも痛い。なので、歯折して以降は、物を噛むのは全て左奥歯に任せている。左ばかり使っていると顔が歪むということは、既に枯れている私は心配していない。硬い物を噛んで次は左奥歯が折れ、どちらでも物を噛み潰すことができない、ということは心配している。

 「歳取ると」というともう1つ、去年12月初めに友人Kからのメールに「最近は膝の状態がイマイチで、昨日はモノレール駅の階段で、下っている時に痛みが走り転倒。2回転ほど転げ落ち・・・」というのがあった。そう、歳取ると足腰も弱る。
 さらにもう1つ、左脇に小さなしこりがあることを2週間ほど前に気付いた。触感では直径3ミリほどの球形。「歯を折った犯人はこいつか」と思ったが、飲み込んだ異物が脇に行く道理が不明。または、「ガンかも」と思わぬでもないが、身体にあれこれ不具合ができるのは歳取るとしょうがないこと。歯折もしこりも冥土への一里塚だと思う。
     
     

 記:2017.1.13 島乃ガジ丸


肉食系穏やか人種

2017年01月06日 | 通信-沖縄関連

 「メタボリックナンバーワン 取り戻せ超獣ウチナー」と始まる歌がある。3、4年ほど前くらいからラジオからよく聞こえていたので、出だしだけだがそのメロディーと共に耳に残っている。歌のタイトルや歌っている歌手名などは知らないが、これが『1キロ減らそう運動』のテーマソングであるということは、ラジオ番組で聞いている。
 『1キロ減らそう運動』とは「体重を1キロ減らして健康になろう」だと思われるが、沖縄県民がメタボリック率ナンバーワンになり、長くナンバーワンの地位を守り続けてきた女性の平均寿命もその地位から滑り落ちたということで、おそらく県が率先しての『1キロ減らそう運動』なんだと思う。沖縄男性の平均寿命も、かつては上位に位置していたであろうが、もう20年くらいも前からベストテンにも入っていない。ネットで調べると一昨年は47都道府県中30位とのこと。確かに、沖縄男性にメタボは多い。

 大晦日の昼間、その夜の食い物となるおでん(の材料あれこれ)、夜中の食い物となる蕎麦、袋入りの山芋とろろ、明日の食い物となる数の子、黒豆などを買う。
 その後、用があって友人Oの家に行った際、友人でありOの女房でもあるE子からサーターリンガク(タイモ(田芋)のきんとん)、みかん、りんごを頂く。
 家に帰っておでんを作り、飲む準備ができた夕方、玄関のチャイムがピンポンと鳴る。大家さん(隣に住んでいる)だ。「正月料理、あなたの分もついでに買ってきたわよ、これ食べて」と差しだしたのはオードブルと沖縄で呼ばれる正月の食べ物。ボリュームたっぷりのそれは、おそらく私のおでんや蕎麦より、E子のサーターリンガクより日持ちしないだろうと思われたので、他は延期し、その日はそれを肴とした。
 ボリュームたっぷりのオードブル、9種類の料理が入っていた。肉だんご、串カツ、手羽元唐揚げ、鶏肉南蛮揚げ、鶏肉とニンジンのフライ、シューマイ、オムレツ、ウズラ玉子フライにマカロニサラダが少々。肉、肉、肉、肉、肉、肉、玉子、玉子、そして穀物。オムレツの中にも挽肉が入っていた。ウチナーンチュはこんなにも肉を食う。肉が大好きなのだ。また、9種類の内5種類は揚物。ウチナーンチュは揚物も大好きなのだ。
     
 沖縄が昔貧乏だった頃はこんなにも肉は食えなかった。肉はあまり食わず芋や野菜を多めに食っていた。だから、女性だけでなく昔の沖縄男性は健康だったのだと思われる。そしてまた、沖縄が昔貧乏だった頃は沖縄男性もよく動いたであろう。タクシーなんぞ滅多に乗らなかったであろう、バス停も2つ3つなら歩いたであろう。それが今は徒歩5分のコンビニでも車で行く。肉が大好き、揚げ物が大好き、動くのは嫌いときたもんだ。その報いは当然ながらやってくる。メタボとなって、病気となって、短命となる。

 ボリュームたっぷりのオードブル、オジサンとなってから粗食小食の私は、後期オジサンとなってから揚物をあまり食べなくなった私はもちろん、一遍には食えない。頑張ったが、6割方腹に入れた所でギブアップ。残りは翌日の昼飯となった。
 粗食小食、揚物あまり食わない私が健康かというと、それも大いに疑問はあるのだが、その話はまた別途考察するとして、肉食だからといって沖縄県民が攻撃的かというとそうでもない。沖縄男性は穏やかな人が多いと私は感じている。肉食系穏やか人種である。いや、ただ単に、怒るのも面倒臭がっている怠け者ということかもしれないが・・・。
     

 記:2017.1.6 島乃ガジ丸