SAF1に残された道は。そして琢磨は

 一週間、桜のことを書いている間に世の中ではいろんな事があったなぁ。とはいっても、郷秋<Gauche>として一番気になるのはSAF1のこと。果たして来週末のスペインGPのグリッドにつけるのかどうか。ご存知のように、昨シーズンから資金難に喘いでいたSAF1だが、今シーズン参戦に当りマグマ・グループが買収の方向であるとの報道。これにより僅かながらも光明を見出せたかに思えたが、ここに来て話は白紙に。

 シーズン前のテストが出来ないまま開幕戦のグリッドにマシンを並べたSAF1はヨーロッパラウンド前のバルセロナテストも欠席。もっともテストのための資金がないことからの止むを得ない状況ではあるが。11チーム中最小の予算で戦う弱小チームだが、日本での人気はホンダやトヨタにも勝るとも劣らないものがある。それは日本人として2人目のF1ドライバーである鈴木亜久里氏が立ち上げたチームであることと共に、ホンダを追い出された佐藤琢磨がエースドライバーを務めていることによる。

 その琢磨もここまで良く戦ったが、戦闘力のないマシンでは如何ともし難い。琢磨ももう若くはない。このままでは、琢磨の才能は花開かないまま終わってしまうのではないか。SAF1が支援者を探そうとするとき、琢磨がチームの一員である事が唯一の「売り」であることはわかるが、琢磨をSAF1に縛りつけておくのはいかがなものか。琢磨を手放し、彼本来の走りのできるチームへ移籍させてあげてはどうなんだろ、鈴木さん。

 このままではSAF1が消滅してしまうだけではなく、佐藤琢磨という、素晴らしいドライバーの将来をもなくしてしますことになるのではないか。鈴木氏が自ら作り上げたチームの幕を自ら引くのは良いが、琢磨のドライバー人生にピリオドまで打つことはないだろ。
 

 例によって記事本体とは何の関係もない今日の一枚は、昨日「これからでも花見が楽しめる」と書いた、普賢象(ふげんぞう)。普賢は普賢菩薩の略で、普賢象はその菩薩が乗っている像のこと。花の中央での葉のように変化した二本の雌しべがこの象の鼻に似ていることからの命名とのことだが、郷秋<Gauche>にはとても像の鼻には見えない。(いつもの東京都下某所にて)
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