トヨタ2000GT復活!

 VWニュービートル、ニューMini、フィアット500(チンクエチェント)の成功、直接的にはアルファ・ロメオ8Cコンペティツィオーネの登場に刺激されたのか、トヨタがついにニュー2000GT開発にGOサインを出したようである。GOサインとは言っても、実は数年前から極秘で開発が進められていたニュー2000GT計画であり、今回の「GOサイン」は商品化へ最終の「GO」の意味であり、2年以内には現実のものになるのだという。

 4175×1600という、現代の標準からすると恐ろしいほど小柄であったオリジナル2000GTと比べるとふた周り以上大きなボディサイズとなるようだが、現代の安全基準をクリアし、更に十分異常の運動性能を持たせるためのV6エンジン(レクサスIS用のGR-FSE型 2.5L V6 215ps、3GR-FSE型 3.0L V6が想定される。残念ながらIS-F用のV8はそのエンジンベイには収まらない)搭載のためにはボディの拡大も止むを得ないことだろう。結果としては、最大のライバルとなるであろうアルファ・ロメオ8Cコンペティツィオーネのそれに近いものとなる事が予想される。

 オリジナル2000GTの最大の特徴といっても良い、ロータス・エランを模した鋼板製のX型バックボーンは採用されず、ボディーはカーボンファイバー、チタン、アルミ、更にはそれの複合材など最先端の技術を用いかつ高価な素材を適所にふんだんに投入したモノコックになる。スタイルはオリジナルの流麗さを忠実に再現しながら、その中に現代水準以上の空力特性を持たせるという二律背反を実現する、高度なデザインがなされているという。

 AWDの計画はなくもっぱら後輪を駆動することになるが、トヨタ関係筋の情報によれば、エンジン、ステアリング、ブレーキ、サスペンションを高度かつ総合的に制御する電子デバイスにより、駆動力が常に最適化されることからAWDの必要はないというのがトヨタに結論であるらしい。トランスミッションはパドルシフトも可能な7速セミATをデフと共にリアアクスルに配するトランスアクスル方式で、サスペンションは四輪バブルウイッシュボーンと、8Cコンペティツィオーネに酷似する。

 こうして数少ない情報を繋ぎ合わせ、更に最高レベルの想像力を動員すると、おぼろげながらニュー2000GTの姿が見えてくる。その姿は、紛れもない2000GTであると同時に、一足先に登場したアルファ・ロメオ8Cコンペティツィオーネのライバルとして相応しいもののように思えてならない。否、自動車の世界の巨人、トヨタが作る以上、8Cコンペティツィオーネ以上のものであることは間違いないだろ。

 現実的な問題としてのニュー2000GTの価格であるが、前出の関係筋からの情報によれば、ライバルとなるであろう8Cよりは安い、2000万円以下を想定しているという。となると、911GT3あたりとの競合も考えられるが、2000GTはあくまでもGTであり、サーキットを主たる生息地とする911GT3とは趣が異なるということになるだろう。

 なお、ニュー2000GTは、500台限定のアルファ・ロメオ8Cコンペティツィオーネとは違いカタログモデルとして登場する。つまり、2000万円さえ用意する事が出来れば、誰でもいつでもニュー2000GTを手に入れることが出来るということである。つまり郷秋<Gauche>でも買う事が出来るということだが、残念ながら郷秋<Gauche>に2000万円を用意するだけの財力はない。ニュー2000GTと共に、ニュー・トヨタ800の開発も同時に進めてもらえればありがたいところである。
 
 今日こそは、手持ちのオリジナル2000GTの写真でも掲載できればよいのだが、残念ながら、ない。いつも同様記事本体とは何の関係もない、今日、東京都下某所で撮影した大島桜でご勘弁願いたい。
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