謎のニコン

 またしてもNikon Rumorsに掲載された記事が元ネタであるが、まずはこちらをご覧あれ。Nikon Rumorsの記事のタイトルはIs this the new Nikon EVIL camera?となっているがEVILではないだろうと、郷秋<Gauche>は思うぞ。

注:EVILはElectric View finder with Interchangeable Lensの省略形。つまり「交換可能なレンズと電子式ビューファインダーを備えたデジタルカメラの事である。一般的にはOlympus(オリンパス)のE-P1、E-P2、E-PL1(s)、PanasonicのLUMIX GF1、GF2、SonyのNEX-3、NEX-5を思い浮かべるかも知れないが、これらは電子式ビューファインダーを内臓していないことから、厳密な意味ではEVILではない。

 内蔵型電子式ビューファインダーを持ち、厳密な意味でEVILと呼べるのはPanasonicのLUMIX G10、GH1、G2とSonyのα(A)33及び55のみである(多分)。ただし、少なくとも日本では、オリンパスのE-P2、LUMIX GF1、ソニーNEX-5のような形状がEVILだと思われている傾向があるので、現状ではそれらを含めてEVILと呼ぶのもまんざら間違いではない(特に外付けEVFが用意されているオリンパスとパナソニックは)とも云える状況ではある。

 さて、Nikon Rumorsに掲載されている写真を見る限りでは、ニコンEVILのコンセプトモデルではない、と云うのが郷秋<Gauche>の意見である。その理由は装着されているレンズの焦点距離。望遠端は見えないけれど、広角側が18mmから始まっている。これはAPS-Cサイズのイメージセンサーを持つカメラにとっては35mm版の27mm相当の画角に当たるごく一般的な広角端である。

 しかしながら、ニコンのEVILに関するこれまでの噂を総合すると、そのイメージセンサーはフォーサーズよりも更に小さいとされているから、35mm換算で28mm程度の画角を得るための実焦点距離は12mm以下になるはずである。そのことを考えると、この写真のカメラはAPS-Cセンサーを持つSLRのデザインコンセプトではないかと郷秋<Gauche>は思うのである。

 一眼レフと云えば「黒」と云うステレオタイプの思い込みは1970年後半から始まったように思うのだが、ペンタックスがその常識に反してなんだかカラフルなSLRを登場させたのはここ1年程の出来事。赤や黄色のSLRを欲しいとは思わない、Nikon Rumorsに掲載されていたニコンは、それなりにGood designだと思う。ただし都会派の写真愛好家には向いても、郷秋<Gauche>のようにごそごそ藪漕ぎをしながら撮るタイプには合わないだろう。だって、一回の撮影で白いグリップもズーム環も泥だらけになること必至なのだから。


 今日の一枚は、例によって記事本文とは何の関係もない「困ったときの猫頼み」。「何ぐずぐずしているんだよ。こちとら眠いんだよ。撮るのは構わないけどさ、さっさと撮って早く行っちまいな」と云わんばかりのすみよしの森の猫二匹。
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