Interchangeable sensor

 Nikon Rumorsに、Nikon(ニコン)が取得した「交換可能なイメージセンサー」に関する特許の概要が掲載されていた。

 かつてのカメラが白黒やカラーネガ、カラーポジ、ISO感度やその銘柄など、撮影者の意図により自由にフィルムを選ぶことができたように、撮影内容によって感度重視のセンサーや画質重視のセンサー、白黒に最適化されたセンサーや独特の色表現をするセンサーに交換する、35mmフルサイズセンサーとAPS-Cセンサーを撮影内容によって選択する、あるいはボディ本体はそのままに、新たに登場した高画質なセンサーに交換できるようになったりするのだろうか。

 DSLR(デジタル方式一眼レフカメラ)の場合、その陳腐化のスピードがフィルム時代の5~10倍になっており、最新型を購入しても2~3年経つと旧態化し買い替えの必要が生じるのが現状だが、イメージセンサーの交換が可能になると、最新型のイメージセンサーを単体で購入し、そのセンサーに対応するファームウェアを導入することによって、高価なボディ本体を買い替えることなく常にカメラを最新の状態に保ち使うことが可能になる。

 ただし、この技術を導入するカメラの前提としてはF一桁、D一桁のカメラのみが備える優秀なファインダー系、高速駆動可能かつ高耐久性のミラーやシャッターが装備されていることがあげられる。かつての「F」や「F2」がファインダー交換方式を採用したことにより技術の進展に合わせて最新の露出計を導入することが可能となったことなどによりSLRの世界をリードしていったようなことが、この「交換可能なイメージセンサー」によって再び起こるかも知れない。

 現在と40年前あるいは50年前とでは技術的にも社会的、経済的にも状況が大きく異なるから、FやF2、F3が為し得たように、長期間にわたってフラッグシップの座を保持できるかどうかはわからない。しかし、「交換可能なイメージセンサー」がDSLRに新たな時代をもたらすのではないかと云う漠とした期待があるのは確かである。


 例によって今日の記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、昨日に続いて茶の木の花。これが椿ほどの大きさの花であったなら如何にもこれ見よがしであるが、親指の先ほどの大きさとなるとなるほど茶の道に相応しい花に見えてくるから不思議である。
コメント ( 0 ) | Trackback (  )