唐松林の中に小屋を建て、晴れた日には畑を耕し雨の日にはセロを弾いて暮したい、そんな郷秋<Gauche>の気ままな独り言。
郷秋<Gauche>の独り言
華やかなショーの陰で
昨日の小文の中では、郷秋<Gauche>が贔屓にしているホンダが発表したコンセプトカーについてしか触れなかったが、デトロイトでは多くのメーカーから多くの市販予定車とコンセプトカーが華々しく発表されている一方、その陰でひっそりと去っていくクルマもある。デトロイトでのショーのさなか、郷秋<Gauche>が、何時かは乗りたいと思っていた北欧の名車、サーブが歴史の表舞台から静かに去っていくとの報道。
現在の日本におけるサーブ車の正規輸入元であるピーシーアイが、サーブ・オートモービルABとのディストリビューター契約が解除されるのに伴い、日本全国のサーブ車の販売店およびアフターセールス部門の業務を停止すると発表したのだ。
ご存じの通り、現時点でのサーブの所有者であるオランダのスウェーディッシュ・オートモービルが、サーブ・オートモービルABの破産を申請したことにより、サーブ・オートモービルABは、現在裁判所の管轄下におかれているが、再生は不可能として日本でのサーブ車の販売店およびアフターセールス部門の業務を停止することになったものである。
GM傘下でありながら、他のどのブランドとも似ていないクルマを作り続けてきたSAABが無くなるのは、まったくもって残念なことであるが、無くなるとは云っても新車が買えなくなるだけで、日本国内にもそれなりの数のSAABが生息しているから、これらを入手して乗ることは可能である。比較的新しい先代9-3や9-5は現実的な選択肢と云えるだろうが、余程信頼のおける整備工場でも見つけないことには、日常の足とするのは難しくなるだろうな。ああ、残念。
今日の一枚は、クルマを描かせてはこの人に右に出る者はいないだろうと郷秋<Gauche>は思っている、BOWが描いたSAAB 96。「BOW COVER ILLUSTRATIONS FROM CAR MAGAZINE 1980 No.1~1991 Vo.151」(、株式会社企画室ネコ、1991年刊)の中の一枚を郷秋<Gauche>がアレンジして撮影したもの。