唐松林の中に小屋を建て、晴れた日には畑を耕し雨の日にはセロを弾いて暮したい、そんな郷秋の気ままな独り言。
郷秋<Gauche>の独り言
ニコン、キヤノン以外が面白い
どんな業界でも同じだが、業界最大手と呼ばれるようになると、面白い、あっと驚くような製品が作れなくなる。かつてのトヨタ、日産がそうで、登場するのはまったくつまらない70点主義のクルマばかり。そんな時期に「欲しい!」と思われるクルマを作ったのが、四輪車業界最後発のホンダだった。
そのホンダも大手三社の一角を占めるようになるとミニバンメーカーに成り下がり、クルマ好きから見向きもされなくなる。いま面白いのは例えばスズキや、トヨタの資本が入ってはいるけれどしっかり「味」を出しているスバルだったりする。大手と云われようになると冒険が出来なくなるのだろうな。良く云えば伸びる余地がある弱小メーカーの方が思い切ったクルマを出すことが出来る。
カメラも同じ。ニコンとキヤノン、世界のカメラ界を席巻する両雄からはプロユースの立派なカメラが4年に一度出てくる。これでもかと云う最新技術テンコ盛りのフラッグシップだが、高価なんだから凄くて当たりまえ。凄いとは思うけれど、ちっとも心ときめかない。ところがだ、カメラメーカーとしては弱小の富士フイルムのX100やX10はどうだ。今どき1200万画素なのにカメラ小僧ならぬ「カメラ親爺」がこぞって買に走っているではないか。
リコーのGR DIGITALはどうだ。いいDSLRを持っているクセに、カメラ親爺がポケットからこれ見よがしに取り出すのはGR DIGITALではないか。まるでかつてのRollei35みたいだ。GRXだってそうだろう。オールドレンズが使いたくてMマウント互換のA12ユニットを買ってニヤニヤしているオヤジが大勢いると云うではないか。リコー傘下のペンタックスからはQよりも大きなイメージセンサーを持つミラーレスがCP+に登場するとの噂しきりだ。
オリンパスOM-Dはどうだ。まったく噂の段階でしかないと云うのに、この盛り上がりは!一昨日に郷秋<Gauche>が書いたOLYMPUS OM-Dには昨日一日で485ものアクセス(ユニークなIP数)があった(トータル816ものアクセスとなり、gooの全blog、1,675,734中506位、記憶の限りでは最上位を記録した)。OM-Dに興味を持ったのはオヤジだけではなく郷秋<Gauche>のような若者(^^)も多いようだが、それにしても凄い人気となっている。
驕る平家は久しからずか、はたまた栄枯盛衰か。大手と云われるポジションを我が物とすると冒険が出来ない、面白い製品が出て来ないだけではなく、いつしか企業そのものの寿命が尽きる時がやって来る。企業の寿命30年説が俄かに現実味を帯びても来るが、一方、トヨタがレクサスLFAを出す、ホンダがハイブリッドハイブリッドNSXを出す、ニコンが「1」を出すなど、最近では大手・老舗が結構刺激的であったりもするから面白い。そうそう、もうじきキヤノンからも刺激的な新製品が登場するかも知れない。
タイトルには「ニコン、キヤノン以外が面白い」と書きながら、そうでもない結論となってしまったけれど、まっ、郷秋<Gauche>の気ままな独り言と、お許しいただきたい。
例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、郷秋<Gauche>の冬の散歩道。S&Gの冬の散歩道とは相当雰囲気が違う(^^;