弁護士太田宏美の公式ブログ

正しい裁判を得るために

法廷でツイッター

2011年02月10日 | 政治、経済、社会問題

アサンジ氏の今回の裁判でも法廷でツイッターが認められたようです。
ツイッターに関する以前のコメントの後、イギリスでは、試験的にではありますが、
正式にツイッターを認めてもいいことになりました。

それを受けて、今回の裁判でも、担当判事が認めたようで、数人が
法廷からツイートしていました。
法廷のやり取りを全部ツイートするわけではないので、実況放送のようには
ならないようです。

ただ、2日間の審理で、3人の証人が証言したのですが、
スウェーデンの元高裁判事、元検察官、スウェーデンでのアサンジ氏の弁護士です。
こうみると、スウェーデンで審理すべきでないかという感じがしないでもありません。
スウェーデンの元高裁判事、元検察官の二人は、スウェーデンでは公正な裁判を
受けられないことの証人ですが、担当検事は、性犯罪の男性に対する偏見があり、
わかりやすく言うと、やたらに逮捕をしたがり、プレシャーをかけて、自白させるという
ことですが、単なる意見にすぎないといわれそうです。
また、スウェーデンではこの種の裁判は実際には閉じられた扉の裏で処理されて
しまうので、公正な裁判が受けられないというものですが、運用の問題でもあるようなので、
どこまで、事実として認められるのか、これもなかなか難しいように思います。
こういう感じは、確かに、ツイートやライブグログで、よくわかります。

こういう詳細な法廷での状況はおそらく、既成のマスコミ等では取り上げられないはず
なので、そういう意味では、ツイートやライブグログで、インターネットを通して
誰もがいつでも知ることができるというのは意味があると思います。

審理は2日の予定でしたが、金曜日に持ち越しになりました。

今回の事件は、ウィキリークスの活動とは直接関係がないのですが、
世論調査によると、イギリスでも半分の人は、そうは考えていないということです。

そのあたりのことを判事がどのように考えるかが、結論に大きく影響を与えるように
思います。
日英で違いがあるのか、11日が楽しみです。