宮城・福島の53の障害者福祉事業所で作られた商品の販売会がJR仙台駅で開かれている。障害のある人たちの自立支援の一環として開かれている販売会。会場には食品や雑貨など1300を超える品が並び、買い求める人の姿が見られた。28日まで。
2019.02.25 Ads by Yahoo! JAPAN
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「生まれつき車椅子生活。骨形成不全症という病気で、ふとした瞬間に骨が折れてしまう……」
「おへそから下の感覚がない。尿意や便意も分からない」
「産むこともリスクだけど、その後育てられるのかが一番の不安」
生まれつきの障害や、ある日を境になった病気で、車椅子生活を送ることになった人たち。健常者と同じように歩けないもどかしさ、普通ならできるはずのことができない無力さ。それは、性問題や出産・子育てにも関わってくる。
SHELLYがMCを務める『Wの悲喜劇~日本一過激なオンナのニュース』(AbemaTV/アベマTV※毎週土曜23時から放送中)が放送され、車椅子生活を送る女性たちが集結した。
「産みたいけど勇気がない…」出産や子育てに躊躇
梅津絵里さんは、28歳で膠原病が悪化し、脳と脊髄に障害を受けた。日本でも指定難病の1つである膠原病は、皮膚や筋肉、そのほか関節、血管、骨、内臓に広く存在するコラーゲンに慢性的な炎症が生じて起こる、さまざまな疾患の総称のこと。梅津さんは、6年間、寝たきりの入院生活を送った後、懸命に治療とリハビリを続け、現在は車椅子生活で日常を送れるまでに回復。下半身の感覚について、梅津さんは「鈍いけどある。左右差があって、気づかない間に低温やけどをしていることもあった」と話す。
梅津さんには、車椅子生活を送る前から付き合い、結婚をした夫がいる。しかし、当たり前だが、6年に渡る入院生活の間で夫との子作りは不可能だ。
「夫がベッドサイドに来てくれて手をつなぐだけで満足だった――」
そう当時を振り返る梅津さん。根気よくリハビリを続け、病状が快方に向かうと、心に余裕が生まれた。偶然、梅津さんのリハビリを担当してくれたのは若い女性の作業療法士。梅津さんの悩みを聞いた作業療法士は、リハビリとして「筋トレ」の中で体位の練習を組み込んでくれた。退院後、体調を心配してくれていたこともあり、夫から半年ほど夜のお誘いはなかったが、徐々に夫との営みを取り戻していったという。
梅津さんは、退院後の35歳のときから「子どもがほしい」と思い続けてきたが、「病気で身体が痛むときには人格が変わるほどにつらい。育てられないかもって思う。産みたいけどそこまで勇気がない」と告白。子どもを持つことに躊躇している。
中嶋涼子さんは、9歳のときに引いた風邪がきっかけで、横断性髄膜炎になり、下半身不随となった。車椅子生活を送る中嶋さんは、おへそから下の感覚がないため、尿意や便意を感じない。
中嶋さんは、映画の勉強をするために18歳からアメリカに留学。26歳までアメリカで一人暮らしをしていた。中嶋涼子さんの初めての恋人はアメリカ人だった。「(下半身の)感覚がないから全部イマジネーション」と話す中嶋さん。行為について「なんとなく押されている感覚。身体が触れ合うからなのか、なんとなく気持ちいいという感覚はある」という。また、「妊娠はできるのか?」という質問に、中嶋さんは「踏ん張れない。(もし産むとしたら)帝王切開になると思う」と話す。
骨形成不全症で生まれつき車椅子生活を送っている車椅子モデル・タレントの内藤沙月さんは「脚を広げたとき、ポキっと骨を折ってしまわないか心配」と話す。骨形成不全症は、骨がもろく、弱いことから骨折しやすくなり、骨の変形をきたす先天性の病気だ。内藤さんは幼少期から何度も骨折を繰り返しており、転んだ拍子に足を骨折してしまうこともあった。
子作りや出産の際に足を広げると、骨折する危険性もある内藤さん。骨形成不全症の病気もあり、生まれたときに医師は内藤さんの親に「この子は子どもが産めない」と言った。しかし、成長した内藤さんが自分で調べてみたところ、同じ病気を持っている人でも、子どもを産んだ人がいるという。
障害者が抱える性と出産の問題 社会福祉士・武子愛さん「出産後のサポートが人によって違う」
障害者たちが抱える性や出産への苦悩。社会福祉士の武子愛さんは「女性障害者の人が性の話をすることは、なかなかない」と話す。知的障害者が支援者に恋をしたり、施設の利用者同士で恋人になる話はあっても、身体障害者の女性が性に悩んでいたとしても、声を上げづらいのが現状だという。
「私たち支援者が話せる雰囲気をつくっていない。聞く耐性のない人に、性の話はしにくいですよね。男性の障害者の場合は射精介助などが、表に出始めてきていますが、女性の場合は難しいです。女性の介助ができるかどうか、窓口を広げているところは、私も聞いたことがありません」
また、実際に女性の身体障害者たちの妊娠、出産や子育て支援はどのようになっているのだろうか。
「出産そのものは病院がサポートできる。でも、その後の生活のサポートがあるかどうかによって変わってくる。重度の障害を抱える人の場合は、訪問介助を受けながらの子育ては可能ですが、中軽度の障害者の場合はそのケアがない人もいます。杖を使っている人は、雨が降っている日は傘と杖で両手がふさがるので、子どもを保育園に送るのが難しくなります」
小さい子どもと手をつなげないと、ふとした拍子に道路に飛び出してしまう危険性もある。武子さんの話を聞いた前述の梅津さんは「産むこともリスクだけど、その後育てられるのかが一番の不安」と胸の内を吐露する。
(※障害の度合いは身体障害者福祉法により定められています)
障害者たちが抱える性や出産への苦悩。社会福祉士の武子愛さんは「女性障害者の人が性の話をすることは、なかなかない」と話す。知的障害者が支援者に恋をしたり、施設の利用者同士で恋人になる話はあっても、身体障害者の女性が性に悩んでいたとしても、声を上げづらいのが現状だという。
「私たち支援者が話せる雰囲気をつくっていない。聞く耐性のない人に、性の話はしにくいですよね。男性の障害者の場合は射精介助などが、表に出始めてきていますが、女性の場合は難しいです。女性の介助ができるかどうか、窓口を広げているところは、私も聞いたことがありません」
また、実際に女性の身体障害者たちの妊娠、出産や子育て支援はどのようになっているのだろうか。
「出産そのものは病院がサポートできる。でも、その後の生活のサポートがあるかどうかによって変わってくる。重度の障害を抱える人の場合は、訪問介助を受けながらの子育ては可能ですが、中軽度の障害者の場合はそのケアがない人もいます。杖を使っている人は、雨が降っている日は傘と杖で両手がふさがるので、子どもを保育園に送るのが難しくなります」
小さい子どもと手をつなげないと、ふとした拍子に道路に飛び出してしまう危険性もある。武子さんの話を聞いた前述の梅津さんは「産むこともリスクだけど、その後育てられるのかが一番の不安」と胸の内を吐露する。
(※障害の度合いは身体障害者福祉法により定められています)
働くアラサー女性のためのニュースサイト『ウートピ』編集長の鈴木円香さんも「女性の障害者が性についての話ができない限り、出産や子育ての話はもっと先になる。性の問題は『障害に関わらずみんなもっている』ということを共有してから始まるのでは」と意見。
物議を醸す障害者と性の問題。福祉と医療だけでなく、障害者が生きやすく、子供を作りやすい未来のために、啓蒙としての活動が今必要なのかもしれない。
(C)AbemaTV (AbemaTV『Wの悲喜劇』より)
(ライター/小林リズム)
ここ数カ月の間、ジャニーズの若手が相次いで活動休止したことを皮切りに「パニック障害」の認知度が少しだけ上がりました。パニック障害をカミングアウトした大物芸能人も結構います。
パニック障害とは、前触れもなく激しい動悸や呼吸困難等に襲われる「パニック発作」、再び発作が起こるのではと疑う「予期不安」、不安に伴って電車移動など逃げ場の無い状況を避ける「広場恐怖」の3つによって成り立っています。発作自体は10人に1人が経験するとされており、予期不安などが重なって障害へ進展します。
パニック障害に関する基礎知識はこういったところでしょうか。調べてみれば10分もかからず分かることですね。ところが、私はその程度の知識すら得ようとしなかったあまりに恥ずかしい誤解を長年抱いていたのです。ここからは本題として精神疾患の知識を得る大切さを私の体験から説明しましょう。
A型作業所に居た頃の話になります。私は人付き合いやスキンシップに関して避けたい方でしたので、利用者仲間が何の障害なのかはほとんど把握していませんでした。把握していたのは3人だけです。1人は手の障害、もう1人は目の障害、あとの1人がパニック障害で、ソースは本人の発言でした。しかも雑談を小耳にはさんだレベルのことです。
この時パニック障害について知見を得ようと動いていればよかったのですが、「彼と世間話をすることもない」と高を括っていた私はネット検索すらしませんでした。ただ「パニック」という言葉の響きから、不安や心の不均衡が身体全体から出てくるようなものだろうと考えていたのです。
そんな誤解を抱えたまま、彼はいつしか職員に採用されていました。(ところで、A型作業所で利用者が職員に登用されるケースってよくあるのでしょうか?)
利用者から職員へステップアップした彼は、総評すると「やる気は十分だが、それが空回りしがち」な人でした。時は2017年、4月の法改正でA型事業所の経営が厳しくなると目されていた時期になると職場がかなりピリピリしだしたのですが、そこで彼の“良かれと思って”が散見されるようになります。
まず、「ちゃんと仕事をしているか監視するソフトを入れる!」と言いだしました。ライティング業務の上で必要な調べ物に対しても「サボってネットサーフィンしているのではないか!?」と疑ってかかる始末です。あまりに疑心暗鬼が過ぎる体制を他の職員に注意されたのかすぐにやめてくれました。
次に、「利用者との物理的距離」です。気に入らない態度があれば文字通り飛び込んできて肩をベシベシ叩いてくるといった事が数回ありました。利用者さんに「気安く叩かないでください」と注意されて怯んだ時もありましたが、その利用者さんは数日後に辞めてしまいました。仕事ぶりの良い方を失ったので、以後ボディタッチはなくなりました。
極めつけは「朝礼中に利用者と口論しだした」ことです。前日、私が通院で欠席していた間に別の利用者さんと一悶着あったようで、それが一晩経っても尾を引いていました。で、朝礼中に「その態度は何だ!一般就労は無理だ!」と、その利用者さんに怒鳴りつけて喧嘩になり、場のムードを最低調にしてしまいます。「皆の前で怒鳴りつけるのはよくない」と指摘されても、「どこの会社でもそうだ」と返す有様で、事業所長に指導されるまで反省していませんでした。
責任感ややる気に満ちている事は分かっていたのですが、それを考慮しても彼は直情的過ぎました。そして、パニック障害について何も知らないままの私は、「パニック障害はアンガーマネジメントが全然出来ない障害なのか。上司にすると大変だろうな。」と誤った認識を持ったまま数年を過ごします。
ジャニーズ若手の休養報道から、テレビでは時々パニック障害について触れられるようになりました。その中でふと「自分の記憶と違うなぁ……」と感じ、調べ直してみたら完全に自分が間違っていたわけです。目から鱗でした。
精神障害というのは調べるまで分からない事が非常に多く、精神科医や臨床心理士などの専門家でさえ解釈が個々人でブレる不安定な知識です。このネット時代でさえ、調べて理解の及ぶ範囲はごくごく僅かでしょう。それでも、付け焼刃の小さな知識量にしかならないと分かっていても調べてください。そして、致命的な誤解を正し、無理解から遠ざかっていきましょう。
聞きかじりの知識をひけらかすのも問題ですが、これからの時代に障害への誤解や甘い見積もりを放置していていいこともないでしょう。
過去の経験から抱いたパニック障害への誤解と、それを正した些細な行動についてお話ししました。パニック発作そのものは10人に1人と、誰にでも起こりうるレベルです。こうしたことに理解を示さず厳しい態度で突き放していると、いざ自分に降りかかった時に誰が理解者になるのでしょう。
誰にでも起こりうる障害や疾患について少しでも理解をしておくことは、無理解からくる理不尽な行動を防ぎ、それが巡り巡って自分の保険となります。身近な人の障害へ寄り添うレベルへは更に踏み込んだ勉強が必要となってきますよ。
それにしても、「パニック障害の当事者は職場で怒鳴る」なんて誤解は我ながら酷すぎます。ただ「カミングアウトした所で社会人として望ましくない行いを許されるわけではない」くらいの言い訳はさせて頂きたいです。配慮すべき点と譲ってはいけない点の弁別はこれからの課題となるでしょうし。
参考文献
なぜパニック障害に悩む芸能人が多いのか|プレジデントオンライン
https://president.jp
パニック障害について|メディカルノート
https://medicalnote.jp
障害者ドットコムニュース 2019.2.25