続けて「読人しらず」。原歌は『伊勢物語』(二十三段)から。「男に飽きられたことを知りながら、なお、愛情をいだきつづける純真な女心」。(小学版) 今も変わらない、恋は男と女の駆け引き、という真実がある。時節は秋。変わりやすい心は、男?女?
ひらかなy096:きょういくよ あしたはいくよの からてがた
わたしのこいは まつだけなのね
ひらかなs1207:きみこんと いひしよごとに すぎぬれば
たのまぬものの こひつつぞふる
【略注】○頼まぬものの=頼りには(当てには)しないものの。
○読人=原歌に、歌の作者は河内の女、「君」は大和の男と。