歌集この前後の作品は、男性が女性の心理に託して詠んだものがほとんどである。
【略注】○忘れじといひしばかりの=「忘れないよ。必ず行くからね。」と言ったきりの。
○その夜の月は=共に過ごしたあの夜の月は。
○藤原有家=重家の三男。本名は仲家。選者の一人。19首。
ひらかなy103:「かならず」を しんじながめた あのときの
つきがのぼって さびしいきもち
ひらかなs1277:わすれじと いひしばかりの なごりとて
そのよのつきは めぐりきにけり