忘れられたり捨てられたりしたら、もう生きてはいけないわ、とまで思いつめたのに、簡単にはそうさせてくれないのが、世の常というものかしら。やっと一首、成りすましではない、本物の女性の歌。
ひらかなy104:わすれられ いきてはいない はずなのに
よのしがらみで それもできない
ひらかなs1296:わすれなば いけらんものかと おもひしに
それもかなはぬ このよなりけり
【略注】○忘れなば=男が私を忘れた時には。捨てられたら。
○大輔=悠 019(07月20日条) 既出。