2006-0613-yms059
薬玉のあやめのようにね出しして
朽ちることなくお見せしましょう 悠山人
○紫式部集、詠む。
○略注=「薬玉おこすとて」と詞書。薬玉については新古今集現代詠025(昨年7月27日条)。薬玉用の菖蒲(しょうぶ。あやめ)についていた歌。菖蒲を引き抜くと根がついていました。そのままにしておいたら、腐ってしまうでしょう。私もあなたへの気持ちを、朽ち果てる前に、素直に出して見たいもの。これと次の二歌、例によって、解釈に重大な影響を与える贈答者が、はっきりしない。新潮版も平王クも触れない。平王ク歌番号064。
¶しの(忍)びつるね(根。音)=「隠れていた根」「秘めていた本音・
気持ち」を掛ける。異説も複数あり。
¶いはぬに=「岩沼で」「言はぬままに」と懸ける。
□紫059:しのびつる ねぞあらはるる あやめぐさ
いはぬにくちて やみぬべければ
□悠059:くすだまの あやめのように ねだしして
くちることなく おみせしましょう
*now streaming : Artist=BACH|Track=Pinnock Preston - Flute Sonata - BWV 1032 A*
http://65.19.173.132:4086
薬玉のあやめのようにね出しして
朽ちることなくお見せしましょう 悠山人
○紫式部集、詠む。
○略注=「薬玉おこすとて」と詞書。薬玉については新古今集現代詠025(昨年7月27日条)。薬玉用の菖蒲(しょうぶ。あやめ)についていた歌。菖蒲を引き抜くと根がついていました。そのままにしておいたら、腐ってしまうでしょう。私もあなたへの気持ちを、朽ち果てる前に、素直に出して見たいもの。これと次の二歌、例によって、解釈に重大な影響を与える贈答者が、はっきりしない。新潮版も平王クも触れない。平王ク歌番号064。
¶しの(忍)びつるね(根。音)=「隠れていた根」「秘めていた本音・
気持ち」を掛ける。異説も複数あり。
¶いはぬに=「岩沼で」「言はぬままに」と懸ける。
□紫059:しのびつる ねぞあらはるる あやめぐさ
いはぬにくちて やみぬべければ
□悠059:くすだまの あやめのように ねだしして
くちることなく おみせしましょう
*now streaming : Artist=BACH|Track=Pinnock Preston - Flute Sonata - BWV 1032 A*
http://65.19.173.132:4086