悠山人の新古今

日本初→新古今集選、紫式部集全、和泉式部集全、各現代詠完了!
新領域→短歌写真&俳句写真!
日本初→源氏歌集全完了!

紫式部集071 猿たちよ

2006-06-28 05:00:00 | 紫式部集

2006-0628-yms071
猿たちよ声援だけでもしておくれ
呼び坂越えは厳しいからね   悠山人

○紫式部集、詠む。
○略注=歌番号071~073の新潮版注。「越前から都への帰路の歌である。越前に一年余滞在後、親から離れて結婚のため都へ帰ったようである。それは長徳三年(九九七)の冬と考えられる。」 鹿蒜(かへる)山の難所(第027歌、4月27日条に解説)を越えて、呼坂(よびさか。現在地不明)で多数の猿の呼び合う声に出会った。怖いというよりも、無事に通過するようにと、声を掛け合っているように聞える。新潮本の「たにの」を、平王クは「田子の」とする。平王ク歌番号081

 ¶まし=「猿(まし)」と「汝(まし)」を掛ける。まし(猿)は、古今集に「ましら」
 の例。まし(汝)は、対称人代名詞。おまえ。源氏・少女に「ましが常に見る
 らむ」の用例。
□紫071:ましもなほ をちかたびとの こゑかはせ
      われこしわぶる たにのよびさか
□悠071:さるたちよ せいえんだけでも しておくれ
      よびごえざかは きびしいからね
*now streaming : Artist=BACH|Track=Carmignola; Marcon; - Sonata for violin & keyboard No. 5 in F minor, BWV 1018*
 http://65.19.173.132:4086


短歌時詠010 プラトンの

2006-06-28 04:55:00 | 短歌時詠

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プラトンの半身のまま世に出でて
残身探る旅終らんか   悠山人

○短歌、時に詠む。
○異性が惹かれ合う理由として引用される。
□プラトンの なかばみのまま よにいでて
  のこりみさぐる たびをはらんか
☆不思議な暗合①台湾ドラマ「情定愛琴海」(エーゲ海の恋、全40話)第一回の最後の一分を見た。ちらとカタカナ「プラトン」が見えた。え? まさか? 中国ドラマで?(北京語に聞こえた) あとで調べると、「プラトンの永遠」というギリシャゆかりの宝石ブレイスレットが、第一話の主役の一翼を担っているらしい。
②冥王星の新衛星二つに命名、というニュースが入った(今日の朝日新聞)。夜の女神、九頭の大蛇という活字に、カタカナ「ニクス」「ヒュドラ」と、ルビが乗っていた。ギリシャ神話からの借用なので、「ニクス」と書くなら「ヒドラ」、「ヒュドラ」と書くなら「ニュクス」と書くのがいい。悠山人と違って、マスコミの威力は絶大。しかも大部分の日本人は、古典ギリシャ語には無縁。朝日の記者さん、ほんのちょっと調べてから活字にしてね?
プラトンの短歌、ドラマのプラトン、衛星名のギリシャ語。今日という日の暗合だ。(午後9時追記)☆


短歌時詠007 歌に恋ひ

2006-06-28 04:50:00 | 短歌時詠
2006-0628-ytj007
歌に恋ひ恋に歌して四百余り
日に夜を継いで一年の過ぐ   悠山人

○短歌、時に詠む。
○昨年のこの日、goo ブログ「悠山人の新古今」を開設して、満一年。数えて見たらいつの間にか、年齢と同じくらい(まさか!)の、短歌四百首余を詠んでいた。感無量である。熱心な、あるいは通りすがりの、すべての読者に感謝する♪
□うたにこひ こひにうたして よほあまり
  ひによをついで ひととせのすぐ
祝 ブログ開設一周年♪ 皆勤一周年♪