言葉のクロッキー

本とかテレビその他メディアから、
グッと感じた言葉・一文などを残してゆきたい。
その他勝手な思いを日記代わりに。

アドラーの教え

2019-11-10 | 読書 本
・他者の期待など満たす必要がない。
・善悪でも道徳でもなく「勇気」の問題。
・逃げてはならない。一番いけないのは、「このまま」の状態で立ち止まること。
・自分に不信感を抱いている相手と同じ空間にいて、自然な状態でいることなどできない。
・可能性のなかに生きることができる。
・自分を変えることができるのは、自分しかいない。
・他者の課題に介入せず、自分の課題には誰ひとりとして介入させない。
・自由とは、他者から嫌われることである。
・他者の評価を気にかけず、他者から嫌われることを怖れず、承認されないかもしれないというコストを払わないかぎり、自分の生き方を貫くことはできない。
・「他者からどう見られているか」ばかりを気にかける生き方こそ、「わたし」にしか関心を持たない自己中心的なライフスタイルなのだ。
・関係が壊れることだけを怖れて生きるのは、他者のため生きる不自由な生き方だ。
・信頼することを怖れていたら、結局は誰とも深い関係を築くことはできない。
・人生は点の連続。
・計画的な人生など、それが必要か、不必要かという以前に、不可能なことだ。
・「いま、ここ」に強烈なスポットライトを当てていたら、過去も未来も見えなくなる。
・人生には一般論として語れるような意味は存在しない。人生の意味は、あなたが自分自身に与えるものだ。

  「嫌われる勇気」 自己啓発の源流、「アドラー」の教え  岸見一郎/古賀史健

「ある介護負担の軽減」をテーマに

2019-10-13 | 読書 本
●主人公・医師漆原糾の行動
廃用身・・介護の現場で使われる医学用語で、脳梗塞などの麻痺で回復の見込みがない手足のこと・・お年寄りの麻痺した手足を切断する療法・・現実のリハビリは、せいぜい現状維持か、関節拘縮の予防くらいしか効果がないことが多い・・麻痺した手足を「切断」すれば身体も一挙に軽くなる・・あらゆる介護が半分近くの負担ですむ・・・治療として手足の切断が行われる、それは切断しなければ生命の危険があったり、さらに壊死が広がる危険がある場合・・・単に麻痺しているというだけでは、切断の対象にはなりません・・廃用身というだけでは、切断の対象にならず、保険診療の点数が認められない・・・廃用身になった手足を取り除いて、物理的な障害を軽減すること(廃用身の分だけ体重を軽くすること。拘縮した関節を取り除いて着替えや移動を楽にすること。廃用身がもたらす痛みや疼きを取り去ること。など) 

●これに対するメディアの対応
「驚愕の切断療法 老人の手足を切り落とす非道のデイケア」「身も凍る手足切断クリニック 怯える老人たち」「老人虐待 手足を切断して介護をラクに」「残虐非道 猟奇の老人デイケア」「手足の切断を考案した医師の狂気」等々

その後漆原夫妻は自殺する。

 そして 著者久坂部のエピローグ
・・漆原氏は老人医療の突出した先駆者だった。老人介護の未来はだれにもわからない。いずれ時代が上記のような療法を必要とする時がくる。そのとき人々は漆原氏の慧眼を知るだろう。
                 「廃用身」 久坂部 羊    幻冬舎文庫

令和元年1-6月に読んだ本

2019-07-03 | 読書 本

1.レッド・ゾーン   2.春風伝   3.尾根を渡る風   4.蜩の記   5.孤舟
6.戦場のコックたち・・・兵隊として出撃したら最後、嫌だとか怖いだなんてわがままは通用しないのだ。体調が悪い、風邪を引いた、も通用しない。こんなはずじゃなかったと後悔してももう遅い。泣いたってぶん殴られるか侮られて仲間外れにされる。脱走すれば軍法会議にかけられるか、敵前逃亡の罪によりその場で射殺される。弱さを見せた者は排除される。不安は伝染する。元気だった者の心さえ挫きやがて戦えなくなる。銃弾が飛び交う戦場では立ち止まったら死ぬし、最終的には敵に負けてしまう。・・・
  7.JALの奇跡 ・・・謙虚にして驕らずさらに努力を。現在は過去の努力の結果、将来はこれからの努力で。  稲盛和夫 ・・・  
8.商人龍馬   9.わが人生の時の時   10.B型の品格   11.サーベル警視庁   12.日日是好日   13.黒書院の六兵衛   14.霧笛荘夜話   15.室町無頼   16.極北へ   17.風樹の剣   18.最後の冒険家   19.陽炎の旗   20.降魔の剣   21.島のエアーライン   22.鼓に生きる   23.贄門島   24.跳ぶ男  25.ユダの柩   26.東京輪舞   27.消えた女   28.ささやく河
29.流れる星は生きている ・・・ (大陸からの引き上げ体験記   日本が敗戦したとき異国に取り残された一般人、特に子供を抱えた母親が遭遇した、壮絶な記録。 人間、お金よりも人の情が無ければ生きてゆけないのかもしれない。)・・・ 
 30.おばちゃん街道   31.名人は危うきに遊ぶ

入り組んだ物語に頭がついて行けなくなった。文字の並びを見て、内容をすぐに判ったのが、この頃よく読まないと理解できなってきた。「流れる星は生きている」には元気づけられた。

H30 7-12月まで読んだ本

2018-12-29 | 読書 本
1.寡黙なる巨人   2.加藤清正 虎の夢見し   3.庭の砂場   4.蛍草   5.つばき
6.忍者月輪   7.日と月と刀   8.老いの入舞い   9.昭和の能楽名人列伝   10.戦の国
11.僕らの能・狂言   12.硯の中の地球を歩く   13.壺霊   14.回り道を選んだ男たち
15.莫山詩想   16.色いろ花骨牌   17.転進瀬島龍三の「遺言」   18.またまたサザエさん
19.プライベートカンパニー   20.風雪の檻   21.石つぶて   22.赤いダイヤ   23.天祐なり

 「 五月雨は 露か涙か 不如帰 我が名をあげよ 雲の上まで 」   足利義輝

24.小説ザ・外資   25.Hello CEO   26.卜伝!   27.かかわると面倒くさい人
28.東京奇譚集   29.バイアウト   30.獅子   31.道をひらく   32.謎の十字架
33.生き方   34.凶刃   35.その峰の彼方   36.春を背負って   37.かまいたち
38.歴史と戦争   39.琥珀の夢   40.倚りかからず   42.時雨のあと   43.ソロ
44.許さざる者   45.ドライブ・マイ・カー   46.大岩壁

H30 1-6月まで読んだ本

2018-07-02 | 読書 本
1.仇敵   2.グーグル秘録   3.漆の実のみのる国   4.闇の歯車
5.充たされざる者(The Unconsoled)・・・・シュールで実験的な作品・・・とにかく長すぎる、退屈だ・・・勇気ある挑戦、これまでで最高の傑作・・・この作品はブラックコメディとして書いたもの・・・どのような読みも可能な、興味の尽きない小説・・・
6.黒幕   7.箸墓幻想   8.待ち伏せ   9.雲奔る
10.遠い山なみの光(A Pale View of Hills)・・・根底にあるのは世界を不条理と見る見方・・・理想などとは無縁のまま薄闇のなかで手探りうごいている、そんな人間の状況を描いている…暗さの勝っている’薄闇の世界’であり・・・人の思いのずれがこの人の文学の主題・・・日本人どうしの会話が英語で書かれている・・・英語文学の作品・・・日本文学ではない・・・
11.天下人の茶   12.はだれ雪  13.浮世の画家(An Artist of the Floating World)
14.獅子のごとく   15.月神   16.団塊の秋   17.秋霜   18.もう、きみには頼まない   19.排出権商人   20.花や散るらん   21.この君なくば  22.演劇人の本音   23.ロスジェネの逆襲   24.天地雷動   25.ツリーハウス   26.五郎治殿御始末   27.常在戦場   28.中陰の花   29.プリズム   30.墨染の鎧   31.無法の禅   32.コイン・トス   33.冬の喝采   34.藤沢周平全集Ⅱ   35.鬼平犯科帳17   36.峠しぐれ   37.あほうがらす   38.深重の海   39.幻鳥さりて  40.神楽坂 茶粥の記

H29 7-12月読んだ本

2017-12-31 | 読書 本
1.侠飯   2.珍奇の井戸   3.日本の剣豪   4.昭和解体   5.始祖鳥記 (・・・よく言いますが、十人寄れば、優れたものが二人。馬鹿が二人。どちらでもないのが六人と。どちらでもないのは大抵馬鹿に合わせる。結局、そこいらじゅう馬鹿だらけとなる・・・)
6.カンパニー (・・・舞台袖で不安になるといつも思うんだ。自分は神に選ばれたのだと。だから今、ここにいる。舞台にキスは贈らないけど、自分に言葉を贈る。それが緊張という悪魔を鎮めるおまじない・・・)
7.日本大改造   8.「安南王国」の夢   9.烈刃の刻   10.絶望老人   11.雲を掴め   12.峠超え   13.武士の碑   14.巨鯨の海   15.死んでたまるか   16.橋ものがたり   17.萩殺人事件   18.五峰の鷹   19.怪物商人   20.散り椿   21.カメラマンと犬   22.蒼天見ゆ   23.電通の深層   24.道誉と正成   25.円を創った男   26.銀しゃり   27.いのちなりけり (・・・ひとが生きていくということは何かを捨てていくことではなくて、拾い集めていくことではないのか・・・)
28.眩   29.われ沽券にかかわらず   30.無双の花   31.秋月記  32.金目銀目五万両   33.戦場のタクト
34.嗤う名医   35.影踏み鬼   36.海辺の小さな町   37.草原の風   38.黙示   39.孤独のすすめ (・・・過去を振り返るのは後ろ向きだ、退嬰的だと批判する人もいます。「高齢になっても前向きに生きよ、それが元気の秘訣だ」という意見も少なくありました。しかし高齢者の場合、前を向いたら死しかありません。それよりは、あの時は良かった、幸せだった、楽しかった、面白かった、とさまざまのことを回想し、なぞっていたほうがいい・・・回想することで脳が活性化され、回想を語るとコミュニケーション力にも刺激を与える・・・蘇った思い出が楽しいものであればあるほど、心理的な効果が高いと言われています・・・)
40.アキラとあきら   41.ラストレシピ  42.天空の舟   43.劉邦

「絶望老人」

2017-08-08 | 読書 本
・老年期を生きる上での対外的な三大重要課題が「カネ」「無縁」「独居」とされる。

・詐欺師はプロです。「おかしい人が騙される」のではなく、「まともな人が騙されておかしくなってゆく」のが実情なのです。

・年配男性の得意とする「三大話」・・・・聞きかじりの知識をひけらかして誇示したり、過去の栄光や成功談を鼻にかけた手柄話や自慢話。「昔はよかった」「以前は○○だった」で始まる思い出話や回顧録。人へ何かを教えたり、諭すふりして、上から目線で語る教授話や説教。

・地域で孤立しがちな元エリート・・・他人の話を聞かない、聞き入れない。尊大な態度を貫く。命令口調が多い。女性を軽視する。肉体労働を拒む。

・時代とともに常識は変わる。近年、孫への接し方や子育ての新常識をイラスト入りで明記した「祖父母手帳」なる小冊子が人気を博している。

・高齢者との会話では、「ループ」(繰り返し)と「ワープ」(話題がいきなり飛ぶ)の特徴がみられる。

・老人の三大定義は「乾く、歪む、縮む」です。

・高齢者にとって、あまりに行き過ぎた身辺整理は心の活力を失い、記憶の扉をも閉ざしかねない。持ち物が減れば身軽にはなるが、物欲を欠くのは生きる意欲の枯渇にも通じる。人により、心を満たすものが、”モノ”である限り、物を得るのが喜びであり、幸福感をもたらす以上は、その楽しみさえも奪って「余計なものを増やさずにおとなしく老い続けろ」と強いるのは甚だ酷な話である。

・長い人生経験の中で、どのような状況でも、自分を”活かして”生かす力を養ってこなかった人、生きるセンスを培えずにいた人ほど、長く延びた老いの日々を苦心して送ることになる。

・加齢は残酷だ。目も耳も、歯も骨も、筋肉も関節も、内臓も毛髪も年を重ねるごとに弱っていく。親兄弟をはじめ、友人知人も一人ずつ減っていき、蓄えをも含めて基本的には、すべてが少しずつ失われていくなかで、人生終盤となる老年期を実り豊かに過ごすためには、何を増やしていくか。  人としての成熟、内面を豊かに肥やしていく以外にないのではないか。

・社会システムは、それまでの「何んとなく生きて、ほどほどで死ねる」時代から、「限界まで生きて、仕方なく死ぬ」時代を作り出した。

・人は生きてきた通りに老いる。歩みのままにしか老いない。65歳を機に達観することもなければ、人徳者にもなれるわけでもない。何を優先し、何をおざなりにしてきたか。何を吸収し、何を排除してきたか。何と出会い、誰と繋がって、どんな縁を紡いできたか。   
人生の集大成である老年期 にこそ、成長と歩みのすべてが表出するのだ。

                       新郷由起  『絶望老人』

H29 1-6月読本

2017-07-06 | 読書 本
1.浄土の帝   2.あきんど   3.しまなみ幻想   4.紫の女   5.横浜殺人事件   6.芸妓峰子の花いくさ
7.化生の海   8.幻庵   9.午後の曳航   10.耳なし芳一からの手紙   11.白い鬼   12.金沢殺人事件
13.佐渡伝説殺人事件   14.風のなかの櫻香   15.赤い雲伝説殺人事件   16.ユタが愛した探偵
17.姫島殺人事件   18.風の盆幻想   19.華の下にて   20.幻香   21.小樽殺人事件
22.悪魔の種子   23.風林火山   24.上海迷宮
 25.テレビ・ドキュメンタリーを創った人々
    牛山純一  「作品がある前に素材がある。素材がある前に主題がある。主題がある前に一人の作家が存在しなくてはならない。逆にいうと作品の主題は作家の血肉でなくてはならないし、その素材は作家の感動を呼び起こすに足るものでなくてはならない。・・・・・・・・異文化を記録しようとする場合には日本人の立場とか都市の論理を絶対化すると新しい価値の発見はできない。・・・」
   磯野恭子   「人生のおわりを見るがいいと私は思う。人はどのように何かを学んでいくのか、人生の終わりに入った人たちはその人たちの言葉を聞くがよい。その人たちにこそ、本当に生きてきた人の「言葉」が凝縮されているのではないか。そのことを抜きにして時代の記録も人間の記録もありえない。」
26.お前はただの現在にすぎない  テレビになにが可能か   27.喪われた岩壁   28.ピカソになりきった男
29.開口閉口   30.エベレスト 神々の山嶺    31.大黒屋光太夫   32.道元禅師   33.博多殺人事件
34.中央構造帯   35.歌枕殺人事件   36.山口組三代目田岡一雄   37.火花   38.一刀斎夢録
39.地の日天の海   ・・・人の世というものは、成るべくして成ってゆくものである。成らぬはおのれが成さぬゆえ・・・
40.天海   41.武曲    42.鯨の哭く海

若さ

2017-03-11 | 読書 本

あのころ、ぼくにできることでおもしろいゲームといったら、登山しかなかった。

ぼくの二十代はそうでした。

命がけの野球をやる。血へどを吐いて死ぬまでやる、なんていうけれど、

血へどなんかトレーニングでだって吐ける。

ところが岩登りでは、血へど吐かなくったって死ねるんです。

全然違う。

ゲームとしてのおもしろみが違う。

               松本龍雄 第2次RCCの青春群像

H28 7-12月読み本

2016-12-25 | 読書 本
1.冬の派閥     2.誰か     3.孤舟     4.密謀     5.べつの言葉で
6.武則天     7.能の理念と作品     8.ひとりぼっちを笑うな     9.花鏡 10.風の盆幻想
11.天才    12.インサイダー    13.忍者群像    14.暗殺の年輪    15.桜ほうさら 
   16.倉敷殺人事件    17.しろいむすめマニー    18.蜃気楼    19.氷雪の殺人    20.秋田殺人事件  
  21.人斬り半次郎 賊将    22.深い河    23.パニック    24.崇徳伝説殺人事件    25.漂泊の楽人  
  26.伊香保殺人事件    27.外套    2 8.静かな木
29.幻視の座 (綺麗に謡っていたんでは駄目なんだと思うね。能の場合は。内的な力の反動みたいなものが声になって出て来て表現しなければならない。良い声で、声だけで謡っていると西洋音楽的になってしまうんだよ。そういうのは謡じゃないんで、ある程度語りの要素を持っていて力みたいなものが出てきたときに本当の言葉が伝えられるんだ。)
30.海は見えるか    31.スペインのかげり    32.日本刀は素敵    33.犬と私    34.雪山冥府図    35.夜の橋    36.嵯峨野明月記    37.売国
38.天国の扉をたたくとき (医学の進歩は、脳を救うことなく、身体の不具合を治し、超高齢まで生きる人々を増やして、認知症の蔓延を加速させていったのだ。・・・・・科学を信奉する文化は、老化を医療の対象にしたがり、医療によって予防や治療のできる病気の集合にすぎないと思いたがる。しかしその悪魔とどんな取引をしようとも、「自然」を出し抜くことはできない。死期を遅らせることはできるが、老化を治すことは不可能なのだ。加齢を免れる術はないのだ。)
39.叛骨    40.万両ノ雪    41.散華ノ刻    42.斎王の葬列    43.姥捨ノ郷  
  44.最後の秘境東京藝大    45.幻香    46.華の下にて