観世流 師家の異なる3人が 芸の向上を目指して結成したこの会は 十周年目を迎えた
発足当時は 不惑の年頃だったというから もう50代となる
年上の能楽師はたくさんおり この年代は まだ若いと言われもするけれど 立派な中堅能楽師たちだ
今回は節目ということもあって 休憩を挟み 6時間あまりの演能となった
十周年記念 三人の会 令和7年3月1日 国立能楽堂

番組
● 自然居士 自然居士:坂口孝信 子方:安藤継之助 人商人:宝生欣哉
大鼓:亀井広忠 小鼓:飯田清一 笛:竹市学
地謡:観世清和 他 後見:坂口信夫 他
台詞は無いのだが 子方に存在感があった
● 狂言 口真似 太郎冠者:茂山逸平 主:山本則重 何某:山本則秀
関東の山本家と 関西の茂山家の共演 アドリブみたいな台詞も出て面白かった
● 砧 北方ノ亡霊:谷本健吾 夕霧:坂真太郎 蘆屋某:宝生欣哉
大鼓:亀井弘忠 小鼓:鵜澤洋太郎 太鼓:小寺真佐人 笛:杉信太朗
地謡:観世銕之丞 他 後見:大槻文藏 他
訴訟のため都に出向いた夫の帰りを待ちわび 待ちくたびれて亡くなった女房の想い 亡霊となり蘆屋某と会う 大曲
● 仕舞 老松 梅若紀章
雲林院 大槻文藏
夕顔 観世清和
天鼓 観世銕之丞
● 松山天狗 崇徳上皇ノ霊:河口晃平 相模坊:観世喜正 ツレ:谷本健吾 坂口貴信 西行法師:宝生常三
大鼓:亀井洋佑 小鼓:観世新九郎 太鼓:林雄一郎 笛:松田弘之
後見:大槻文藏 他 地謡:梅若紀章 他
師家の梅若桜雪は後見を務める予定だったが大槻文藏師に変わった この曲は復曲された能
怨念に沈む崇徳上皇の霊と白峯の天狗の棟梁である相模坊の絡みが面白かった
NHKが大きなカメラ4台で録画していた 4月27日 夜 Eテレで放映予定とのこと