観世会定期能 九月 9月4日 観世能楽堂
演目
● 能 『景清』松門之出 小返之伝 シテ 山階弥右衛門
ツレ 武田友志 トモ 大松洋一 ワキ 森常好
笛 松田弘之 小鼓 大倉源次郎 大鼓 國川純
● 狂言 『鎌腹』 太郎 野村萬斎
妻 野村太一郎 仲裁人 石田幸雄
● 仕舞 『邯鄲』武田尚浩 『清経』坂井音雅
『松風』武田宗和 『歌占』 清水義也
● 能 『船弁慶』前後之替 早装束 シテ 観世三郎太
子方 谷本康介 ワキ 福王和幸 船頭 野村裕基
笛 一噌隆之 小鼓 飯田清一 大鼓 亀井広忠 太鼓 林雄一郎
「松門之出」をききたかった。
「景清」が始まっていくらも経たないうちにその場面はやってくる。
ひとしきり笛が奏されたあと作り物の中から、何とも言えない孤独感・寂寥感・存在感なんかがないまぜになったような一節が謡われる。
平家の侍大将だった景清。戦に敗れ九州に配流されめくらになり極貧の日々を送るその気持ち。その情景。
そうゆうのが髣髴として伝わってくる一節。
今回はとりわけ寂寥感が伝わるような一節に感じた。