第32回東京国際映画祭 特別上映 11月4日 TOHO CINEMAS Roppongi Hills SCREEN7
ゲスト:仲代達矢 常盤貴子 北村一輝 田中美里 杉田成道監督
新聞の抜粋:仏カンヌで開かれたテレビ業界が対象の国際見本市で初公開された作品で、作家の藤沢周平の短編小説が原作。CS放送などの「時代劇専門チャンネル」のオリジナル作品で、時代劇では初となる8Kで撮影。第32回東京国際映画祭は特別功労賞に俳優、仲代達矢(86)と大林宣彦監督(81)を選んだ。
映画界のお祭り。たくさんの国内外の映画が上映されていた。その中での時代劇は異色。観客も少なかろうと思って言ったら、満員。メディア関連の方々が前席のほうに詰めていたのはゲストの面々の撮影のためでした。
仲代達矢氏は86歳というけれど、老けた感じなど毛頭なくすごいと思った。時代劇に通用しそうな役者さんは少なくなったけど、この作品に出てくる年寄りは、中村敦夫79歳、橋爪功78歳なのだが、仲代と中村が大太刀回りを演ずるのだ。なんか滑稽なところも感じて面白かった。それはかつての喧嘩相手(中村敦夫)にも会いたくて故郷に帰ってきたというのだから、男っぽさを感じてしまう。自分の娘(常盤貴子)を妾にしようとしているその相手。歳はとっても顔見れば喧嘩するというわけで、中村が切り下げた刀が失敗するや仲代にブッスリと刺されてしまい一件落着。辺りは血まみれの修羅場。テレビ的、歌舞伎的。舞台は信州・木曽福島。日本の自然の風景をみずみずしい美しさで撮られていた。