キヤノンEOS 6D Mark II の試し撮りに、ハギの花咲く奈良・元興寺へ。
ついでに、「ならまち(奈良町)」も散歩してきました。「ならまち」は猿沢池の南側、古い町屋風の民家や商店が残る地域です。
撮影にはEOS 6D Mark II とEF16-35mm F4L IS USM、EF70-300mm F4-5.6L IS USM を使用。RAW 現像時にDPP で明暗・色調を調整(過度の補正はしていません)。画像は今回大きめ。一部モノクロがあります。
猿沢池。10 月3、4 日の「采女(うねめ)祭」に使われる管絃船が浮かんでいました。
管絃船の龍頭(りゅうとう)。
こちらは鷁首(げきしゅ=水鳥)の管弦船。
采女祭は猿沢池のほとりにある采女神社の行事。
10 月3 日の神事に続いて、「中秋の名月」の4 日午後5 時から花扇奉納行列があり、午後7 時から天平衣装をまとったミスうねめ、ミス奈良を乗せた2 隻の管弦船が池をめぐります。名月に合わせた雅(みやび)な催し。
散歩に通りがかった29 日は、これに先立ち、一般客を乗せて池を巡る「管絃船乗船体験」が行われているところでした。
ふだんは乗れない管弦船で、天平貴族の気分を味わうのも一興。
ただ、料金(協力金)が大人1,200 円とやや高めなのと、カンカン照りの昼間に池を巡っても… と思い、今回は見送り。
猿沢池から南へ、ならまちを歩いて元興寺へ向かいました。
途中で見つけた、おしゃれな青空ピザの店「Kinari Pizza 」。
大和茶のお店。
ハギが咲き乱れる元興寺(がんごうじ)に着きました。
世界遺産「古都奈良の文化財」の一つ、元興寺。
元興寺は、飛鳥に建てられた法興寺(飛鳥寺)を平城遷都にともなって移築した古寺。広大な寺域を誇りましたが、今は極楽堂(本堂=国宝、写真右側)と、僧坊遺構の禅室(国宝、写真左側)などを残すのみ。
かつての境内の大部分は、ならまちの民家や道路の下に埋もれているそうです。
禅室(左)から極楽堂(右)を見たところ。
飛鳥時代の瓦が再利用された、禅室の東南隅と極楽堂の西側屋根。このお寺のみどころです。
悠久の歴史を物語る古びた色合い。大変重い瓦だとのこと。
禅室の屋根裏に使われている木材の一部は、法隆寺より古く、約1400 年前に伐採された世界最古の現役木製建築部材(ヒノキ)だという研究結果が出ています。7 年前、ニュースを見て、特別公開されていた禅室を見学したことがあります(屋根裏までは見ず)。
現在、禅室内部は通常非公開。
極楽堂。こちらは自由に拝観できます。
極楽堂のハギ。
白ハギの落花。
境内の石仏・石塔群を見学する子どもたち。
石仏、石塔は近隣から集められたもので、田んぼの稲のように整然と並べられているところから、「浮図田(ふとでん)」と呼ばれます。
桔梗が美しく、8月ごろが見頃。
白いヒガンバナが咲いていました。
ローアングルからの撮影に、EOS 6D II のバリアングル液晶がとても便利。
供えられた、心づくしの花。
木漏れ日の石仏群。
爽やかな手水舎。
禅室横のフヨウ。
以下、この寺を撮ったこともある写真家・入江泰吉氏へのオマージュをこめてモノクロにしてみました。
EOS 6D II で、どこまで迫れるかな…
禅室。
禅室。
禅室。
極楽堂の鐘。
極楽堂で。
帰りは再びならまちを通って、近鉄奈良駅へ。
奈良町情報館。名所・旧跡や店の情報を紹介。特産品販売、レンタサイクルも。
鰻料理の「江戸川 ならまち店」。説明パネルによると、明治初期に建築された呉服商の古い町屋で、現在一部を飲食店にしているようです。
軒先にぶら下がっている赤いぬいぐるみは、「庚申(こうしん)さんの身代わり申(さる)」。家の中に災いが入ってこないように、という魔よけ。ならまちの家では良く見かけます。
こちらの刃物店も、味わいのある構えですね。
下御門(しもみかど)商店街。これから先、「餅飯殿(もちいどの)センター街」へアーケードが続きます。
「折衷旬彩 香月」。いかにもお酒のおいしそうな料理店。
FM局「ならどっとFM 78.4MHz」がありました。