EOS 6Dを買ったので、フルサイズ用の明るいレンズが欲しいところですが…
「アサヒカメラ」3月号(写真=フリー画像)を見ていたら、『フルサイズ時代の最強レンズ頂上対決』という特集がありました。
新旧大口径標準ズーム、大口径単焦点など16本をチェック。それぞれのレンズで写したチャートの画像付き。
個人的には、標準ズームはEF24–105mm F4L IS USMがあるのでいいとして(大口径ズームとなると高いので手が出ません)、目についたのが大口径単焦点。なかでも使いやすい35mmレンズです。
キヤノン、ニコンの純正レンズも並ぶなかで、高く評価されていたのが、「シグマ35mm F1.4 DG HSM」(写真=フリー画像)。
絞り解放からとにかくシャープな画質。チャート画像でも純正レンズをしのぐ印象。ボケについては、実写画像を見る限り、やや硬めながらも美しい描写です。
アサヒカメラでは「現代の優等生レンズ」と評していました。
これに対して「現代の名玉」と書かれていたのは「Carl Zeiss Distagon T* 35mm F1.4」。
ピントのあった面はシャープなのに、背景は大きくボケ、収差、周辺減光も少なく、画面全体で安定した描写、とのこと。
ただ、マニュアルフォーカスのレンズですからね。ちょっと扱いが難しそうです。
「CAPA」3月号でも、「シグマ35mm F1.4 DG HSM」が取り上げられていました。
2012年に発売されたレンズを対象にした「CAPAレンズ大賞2012」の最後の候補に残ったのは、
「シグマ35mm F1.4 DG HSM」
「ソニーE10-18mm F4 OSS」
「オリンパスM.ズイコーデジタルED60mm F2.8 Macro」
の3本。
結局、大賞にはオリンパスが選ばれましたが、3本ともマウントが異なるので、フルサイズとしては「シグマ35mm F1.4 DG HSM」が良かったということ。
同じ号のもう一つの特集「伊達淳一のレンズパラダイス」では次の35mm F1.4レンズ4本を比較しています。実写画像があり、分かりやすい特集です。
・シグマ35mm F1.4 DG HSM
・AF-Sニッコール35mm F1.4G
・キヤノンEF35mm F1.4L USM
・ソニー35mm F1.4G
さて伊達さんの評は…
『4本の差が大きく現れるのは夜景。絞り開放ではキヤノンがもっともコマ収差が大きいが、2段絞ると急速に改善する。一方、ニコンは、コマ収差は少ないが、ネオンなどにパープルフリンジが出やすい。シグマは、コマ収差や軸上色収差は一番少ないが、ボケに年輪上のパターンが目立つことがある。ソニーもボケにザラザラとしたテクスチャーが出るのが気になるところだ。』
『4本のレンズでもっとも収差が少なく、周辺画質が優秀なのはシグマだ。周辺光量の低下以外は、大口径広角レンズでは考えられないほど整った描写で、特にコマ収差と軸上色収差の少なさは特筆モノ。夜景撮影や天体撮影をするならシグマがイチ押しだ。
一方、ポートレートとなると好みが分かれるところ。シグマはやや後ボケが硬めで、微小なボケがうるさくなるケースもある。その点、ニコンやソニーは、絞り開放では少しにじみ感のある描写で、女性ポートレートには最適。キヤノンはにじみ感は少ないが、後ボケが素直で、色乗りが良いのが魅力。』
なるほど、シグマは収差を補正したカリカリの描写なんですね…
「シグマ35mm F1.4 DG HSM」は、海外サイトの評価も高いようです。
『シグマ35mm F1.4 DG HSMはこれまでのシグマの単焦点でベストのレンズ』(デジカメinfo / Photozone )
評判があまりいいので、大阪・梅田の量販店で実物を見てきました(写真はニコン用)。
実際に見るとそれほど大きくは感じませんが、大口径なのでずっしり重みはあります(665g)。スナップなどで気軽に振り回すというわけにはいかないかも。
99,800円の値段がついていました。確かに安いレンズではありません。しかし、純正レンズに比べれば割安。(キヤノンEF35mm F1.4L USMは15万円前後。さらに発売からかなり経っていてリニューアルの噂があります。)
シグマのページには『すべてにおいてワンランク上のクオリティを実現。 「最高」の基準を刷新するシグマの自信作。----あらゆる設計要素を最高の光学性能と豊かな表現力に集中して開発、高水準の芸術的表現に応えうる、圧倒的な描写性能。シグマの新ライン“Art”のコンセプトを具現化した完成度です。』
とあります。Artの「A」マークがついていました。
魅力がありますね。買って損はなさそうな「優等生レンズ」。
あとはお金の問題…
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